課題名 |
機械的防除技術の開発(88) |
課題番号 |
79 |
研究機関名 |
九州農業試験場
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研究分担 |
水田利用・機械化研
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研究期間 |
完9~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
スクミリンゴガイの圃場潜土深さを調査した結果、貝の8割は深さ6cm以内の浅い部分に潜っていた。土槽実験装置により、硬い土壌で耕うんピッチを小さく一度に砕土することで殺貝効果が高いことを明らかにした。圃場で通常の1/3の低速度で耕うんした区(防除区)と通常の作業速度区(通常区)の殺貝率を比較したところ、防除区では殻高15mm以上の個体をすべて殺貝するなど密度低減効果が高かった。この圃場における湛水直播水稲の食害面積は防除区で2.3%、通常区で48%となり、防除区の食害軽減効果が高かった。1998~2000年の通常耕うんデータを比較した結果、殻高20mm以上の個体で稲後耕うんの殺貝率60%に対し、麦後42%、殻高10mm以下の個体では同50%、40%と稲後の耕うんが殺貝に有効であった。殺貝効率を高めるため土槽実験装置により試験を行い、通常のロータリ耕うん爪(ナタ爪18本)間に直刃を14または28本付加することで、殻高20mm以下の中・小貝の殺貝率が7~19ポイント向上した。土槽実験の結果をもとに直刃付加ロータリを試作して圃場耕うん試験を行ったところ、殻高10mm以下の個体に対しては、直刃を付加しない標準ロータリの殺貝率61%に比較し、直刃付加ロータリは72%の殺貝率であった。今後は直刃付加ロータリの性能向上と実用化に向けた検討を行う必要がある。
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カテゴリ |
病害虫
機械化
水田
スクミリンゴガイ
超省力
低コスト
防除
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