有用野生きのこ資源の探索と利用技術の開発

課題名 有用野生きのこ資源の探索と利用技術の開発
課題番号 2001001132
研究機関名 独立行政法人森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 九州支所 森林微生物管理研究グループ
研究期間 新規2001~2005
年度 2001
摘要 1.当年度の研究目的  有用な野生きのこを探索する。ショウロの振い苗への接種技術を改良する。実生苗・振い苗への菌根の生理的影響を調査する。DNA解析によるきのこ種識別システムを開発する。 2.当年度の試験研究方法  1)有用野生きのこの探索  九州各地(立田山、菊池渓谷、矢部町国見岳、長崎県福江島、宮崎県東臼杵郡南郷村)、南西諸島(奄美大島、沖縄本島)、徳島県などで有用野生きのこを探索した。採集した子実体は、標本を作製するとともに菌株を分離した。  2)ショウロ感染苗の諸性質と子実体形成条件の解明  クロマツの3年生ふるい苗の根を高圧水洗車機で洗って既存の菌根を除去した上で、ショウロの胞子懸濁液を混合したバーミキュライト・、籾殻炭混和物を乾燥させたイノキュラムを用いて接種を行い、海砂を入れた鉢に植えて定着を試みた。  3)DNA解析によるきのこ遺伝資源の分類 これまでに解析したDNA塩基配列データを整理し、きのこ種識別システムを開発した。 3.当年度の研究成果  1)有用野生きのこの探索 " 320点の野生きのこを採集し、78系統の菌株を分離した。アラゲキクラゲ、ヤマブシタケ、アミタケ、ハツタケ、ショウロ、ナメコ、ヒラタケなどの食用きのこの他、沖縄本島で、ライガンキンの菌株を分離した。ライガンキンの菌核は漢方薬の雷丸で、寄生虫駆除に用いられてきたが、近年、各種含有成分の研究が行われており抗腫瘍性成分(1,3-β-D-グルカン)が注目されている。またライガンキンは中国特産とされてきたが、日本(沖縄)に分布することが判明した。"  2)ショウロ感染苗の諸性質と子実体形成条件の解明 乾燥イノキュラムを用いてふるい苗に接種したところ、供試20個体中に菌根を形成したものが皆無であり、接種前処理で既存の菌根を除去することには成功したが、接種方法自体には見込みがないと判断した。  3)DNA解析によるきのこ遺伝資源の分類  子実体による種の判別が容易ではないヒラタケ属およびシメジ属については、DNA配列による識別が有効である。またホンシメジとハタケシメジは、特定部位(大ミトコンドリアrDNAの部分)の塩基数が違うため、その部位のPCR産物の長さを比較することで識別できることを明らかにした。
カテゴリ 遺伝資源 乾燥 きく なめこ

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