きのこの病虫害発生機構の解明

課題名 きのこの病虫害発生機構の解明
課題番号 2001001133
研究機関名 独立行政法人森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 きのこ・微生物領域 きのこ
森林総合研究所 森林昆虫領域 昆虫管理
森林総合研究所 九州支所 森林微生物管理
研究期間 新規2001~2005
年度 2001
摘要 1.当年度の研究目的 きのこの病虫害の発生機構の解明を行うために1)害菌の調査、分離・同定及び対峙培養に取り組む。被害の実態を明らかにするためにアンケート調査に取り組む。2)ダニ被害の情報を収集して被害の実態を明らかにする。3)DNAマーカーを開発するためのサンプル収集に取り組む。4)きのこ害虫の信号物質を確認し、生物検定法を確立する。 2.当年度の試験研究方法 1)きのこ病害の動向調査及び被害評価:シイタケ菌床、エリンギィ菌床およびマイタケ菌床から害菌を分離した。小型菌床対峙培養法によってFMC保存シイタケ菌株のTrichoderma harzianum耐病性およびTrichoderma 菌株の病原性を検討した。病害に関するアンケート調査(昨年度実施)のとりまとめを行った。 2)きのこ虫害の動向調査及び被害評価:ダニ被害が生じた栽培きのこの種類、発生地、栽培の形態、被害の状況、ダニの種類、対策について、情報を収集し解析した。 3)DNAマーカーによる感染ルートの特定:菌床栽培施設での定期的な落下菌の調査を行い、また施設及び菌床から糸状菌を分離し、菌株の収集を行った。 4)信号物質を利用したきのこ病虫防除法の開発:マッシュルーム害虫であるツクリタケクロバネキノコバエを栽培農家で採集し、研究室内でシイタケ菌床にて継代飼育し、雌雄成虫を得て、配偶行動を観察した。また一部はヘキサンに浸漬し、性フェロモンの活性確認を行った。 3.当年度の研究成果 1)Trichoderma属菌をシイタケ菌床から2系統、エリンギ菌床から1系統、マイタケ菌床からPenicillium属菌を分離した。対峙培養により、T. harzianum耐病性のあるシイタケ菌株を選抜でき、また、Trichoderma属菌の病原性の強弱が確認でき、耐病性検定法確立のための資料が得られた。アンケート調査から、約60%の生産者が被害を経験しているのが明らかになり、被害の実態が明らかになった。 2)シイタケおよびブナシメジの菌床栽培、シイタケの原木栽培でダニの発生被害を調査し、原木栽培のシイタケを食害したダニがHistiogaster rotundusdeで あることを確認した。培養段階とダニの伝搬の関係が解明され、培養初期においてダニを防除する必要性を指摘でき、きのこ菌床栽培におけるダニ対策の指針を確立するための資料が得られた。 3)各施設において、Trichoderma属菌等の菌株が得られた。 4)ツクリタケキノコバエ雄成虫が雌成虫虫体及びその抽出物に対して一連の配偶行動を示し、強い性フェロモン活性のあることを確認した。ツクリタケクロバネキノコバエの配偶行動を化学生態学的に明らかにし、信号物質の確認及び単離同定に利用できる活性評価ための検定法を確立した。
カテゴリ 病害虫 エリンギ 害虫 くり しいたけ 性フェロモン 生物検定法 DNAマーカー 防除 マッシュルーム

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