| 課題名 | 機能性付与のための木炭の評価技術の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2001001135 |
| 研究機関名 |
独立行政法人森林総合研究所 |
| 研究分担 |
森林総合研究所 樹木化学研究領域 森林総合研究所 樹木化学研究領域 樹木抽出成分研究室 森林総合研究所 構造利用研究領域 森林総合研究所 構造利用研究領域 木質構造居住環境研究室 森林総合研究所 木材特性研究領域 物性研究室 森林総合研究所 気象環境研究領域 気象害・防災林研究室 森林総合研究所 森林微生物研究領域 微生物生態研究室 森林総合研究所 成分利用研究領域 木材化学研究室 |
| 研究期間 | 新規2001~2005 |
| 年度 | 2001 |
| 摘要 | 1.当年度の研究目的 1)シックハウス症候群などの代表的な原因物質といわれている揮発性有機化合物(VOC)に対する各種木炭の静的な吸着機能の検討と、木炭の細孔特性等との関連性を解明する。 2)木炭の賦活処理による空隙増加と吸放湿特性との関係を明らかにし、実際の使用条件に近い状況下で調湿機能を評価するため、木炭を入れた実大布基礎モデルでの温熱環境の測定。 3)水質浄化用木炭・竹炭の浄化機能評価。 4)林床に設定した粉炭下にみられる外生菌根の発達及び菌根圏に生息する付随性菌類の機能検索と、粉炭を導入した焼成土の形成を行い炭の活用を図る。 5)回収古紙の中で利用回収があまり進んでいないOA古紙を原料とし、これまでのガス賦活法に替えて、水酸化カリウムを用いた薬剤賦活法で活性炭を製造する。 2.当年度の試験研究方法と成果 1)竹炭、スギ炭、ナラ木炭によるVOC(o-キシレン、スチレン、エチルベンゼン、トルエン)除去速度は大変早く、全ての木炭は実験開始後10分で除去率80%を超えた。5時間後に除去率は100%に達し、活性炭と同等であった。炭化温度別ナラ炭によるVOC除去速度は、炭化温度の低い炭ほど遅く、高い炭ほど速かった。炭化温度が上昇するに従いBET比表面積、全細孔容積は増加し、最大値は炭化温度 800℃の木炭で、径の小さいミクロ孔が最も多く分布していた。 2)木炭を賦活処理すると、木炭中の空隙は、未処理に比べ30~50倍、ナラ材の白炭より4~7倍ほど多くなった。しかし、動的吸放湿試験の結果では、賦活処理木炭の平均調湿能は、未処理に比べ多少向上したにすぎなかった。炭の粒度による湿度吸脱着の差が認められ、中粒ではナラ白炭が最も吸着脱着の時間差が小さく、応答性が良かった。また、実大布基礎モデルに設置した各種センサー(温度、湿度、土壌含水率、木材片重量)データの経年観測により、床下への木炭の敷設効果を調べた。1年間、10日間ごとの平均値で木炭敷設前後の床下の相対湿度変化を見ると、外気より床下の相対湿度が高い状況が、木炭敷設後には両者の差は少なくなった。つまり床下湿度を相対的に低下できることが実証された。 3)水浄化バイオフィルターは、筒状の竹炭に縦割りした竹炭を詰め水の流通が可能な形状とした。水質浄化試験用竹炭は、窯中央部附近のものを使用した。60リットル容量の水槽で、30日間、暗黒条件下と12時間照明条件下で水処理を行った。暗黒下でも照明下でも竹炭投入1ヶ月後にはKイオンの増加が特異的に認められた。N、Pは暗黒化では処理後に増加が見られたが、照明下では培養液に藻が発生し、溶液中のN、Pが消費された。 4)粉炭設定後4年目の菌根の消長は、枯死根が多く現れ,また新たな菌根相への転換がみられた。付随性の菌類として検索したリン可溶化能は,糸状菌が新旧菌根で少なくまた不鮮明,細菌では新しい菌根圏に多い傾向がみられた。炭活用にあたって炭混入焼成土を検討してみた結果、酸化炎で生ずる灰化孔隙部には,菌体の進入が容易であった。炭密度の調整によって孔隙部への菌糸伸長を制御できる可能性が認められた。 5)水酸化カリウム処理による収率は4~6%、効果をあげるには賦活反応は重量当たり50%添加で20分以上保持が必要である。 |
| カテゴリ | 機能性 評価法 薬剤 |