遺伝子組換え系統の環境に対する安全性評価

• 課題番号: 2001000303
• 研究機関名: 独立行政法人農業技術研究機構
• 研究分担: 農業技術研究機構 中央農業総合研究センター 北陸地域基盤研究部 稲育種素材研究室
• 研究期間: 新規2001～2001
• 年度: 2001
• 摘要: i)エンバク由来の抗菌性蛋白質チオニン遺伝子を導入した組換えイネ系統（CT2）は、隔離圃場での試験で苗立枯細菌病に対する抵抗性が顕著で、もみ枯細菌病にも効果が認められたが、イネ褐条病と白葉枯病には効果がなかった。CT2は原品種（チヨホナミ）に比べて稈長がやや短く、収量も低下するなどの変化が認められた。しかし、周辺環境への影響は認められなかった。ii)イネ由来の抗菌性蛋白質キチナーゼ遺伝子を導入した組換えイネの８系統では、いもち病の発生初期には発病の抑制効果が認められるものの、発病後期には効果が十分ではないこと、組換え系統の形態や稔性に変異が現れることが明らかになった。このため、組換え体の病害抵抗性検定の方法の改善や検定規模の拡大を図る必要がある。
• カテゴリ: いもち病 抵抗性 低コスト 病害抵抗性 品種 もみ枯細菌病 良食味