開発途上国の荒廃地回復手法の開発

課題名 開発途上国の荒廃地回復手法の開発
課題番号 2003004365
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所
研究期間 継続2001~2005
年度 2003
摘要 開発途上国の荒廃地回復手法の開発当年度の試験研究方法:1)世界各地の試験地でモニタリング研究を継続した。国別ワークショップを開催し森林修復プロジェクトの成否に関わる要因を検討した。2)チークビーホールボーラー、マホガニーマダラメイガ雌成虫由来の揮発成分より性フェロモン活性成分の検出を行った。チークビーホールボーラーでは、その化学構造の推定を試みた。3)調査地域に自生するユーカリ、アカシア、カジュアリーナの成長を高感度デンドロメータにより測定し降雨や土壌水分との関係を調べ、植栽木の成長量を灌水量から簡便に推定できるか検討した。4)育成対象となりうる樹種(ユーカリ、アカシア、カジュアリーナ)の生理生態特性に関する既存の研究資料を収集し、問題点や解明すべき特性についての検討を行った。5)ラオス国の各研究所、森林局出先機関の関係者と打合わせする。ホイコット地区でフィールド調査等を行う。試験地の維持管理等を国際イネ研究所の研究協力者に依頼する。当年度の研究成果:1)APAFRI主催の国際研究集会などに参加し、森林火災によって荒廃した森林の修復は火災対策が不可欠なこと、森林修復プロジェクトでは新規の植栽試験よりも過去のプロジェクトで得られた経験に学ぶことこそ緊急の課題であることを発表し、賛同と協力の約束を得た。2)チークビーホールボーラー雌成虫由来のフェロモン活性成分の一つの化学構造がおおよそ推定できた。マホガニーマダラメイガガ雌由来揮発成分中に、雄触角に電気生理学的反応を引き起こす化学成分を複数検出した。3)乾燥地における樹木は水分供給によって幹が膨張と収縮を繰り返しながら生存・成長することが分かった。アカシアの幹の膨張量は一降雨量と強い相関があった。ユーカリも同様な伸長パターンをとるが、降雨の影響を受けずに膨張した。カジュアリーナは両種の中間的な特性を示した。植栽木の成長量は、樹種にかかわらず供給水量(降雨+潅水)をパラメータとした、単純な1.5乗比例式で表された。4)耐乾性や耐塩性に関する文献を収集し、対乾性に関してはユーカリについての研究が進んでいるが、カジュアリーナの特性について未解明な点が多かった。耐塩性、特に灌水による土壌中の塩集積に対する成長阻害については未解明な点が多く、育成技術上解明すべき大きな課題であることが解った。5)関係機関との打合わせ、現地調査での焼畑休閑地の植生タイプ類型化、主要なタイプに固定プロットを設定の準備を進めた。取得可能なデータにもとづいて炭素循環モデルの骨格を決定した。
カテゴリ 乾燥 管理技術 性フェロモン 炭素循環 フェロモン モニタリング

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