課題名 | 地球規模の環境変動に伴う生育阻害要因を考慮した東アジアのコメ生産力の変化予測 |
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課題番号 | 2003004083 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所 |
研究分担 |
農業環境技術研究所 地球環境部 食料予測T |
協力分担関係 |
気象研 電力中央研 国環研 京大 中国農業科学院 中国黒竜江省農業科学院 中国科学院南京土壌研 岐阜大 都留文化大 玉川大 |
研究期間 | 継続2001~2005 |
年度 | 2003 |
摘要 | 将来の日本周辺の気候を表すシナリオとして、2次メッシュ(約10kmメッシュ)データベースを作成した。将来の気候分布の特徴のうち、不確実性の問題を抱えている降水量について解析した結果、夏季には、太平洋側では渇水及び日本海側では集中した降雨の問題が顕在化すること、冬季には、全国的に降水量が増加するなかで日本海側の降水量が減少することが明らかになった。また、温暖化とともに、水稲害虫が増殖し生産量に影響を及ぼす点について、ニカメイガによる水稲収量の減収率を解析した。全国の減収率分布図を作成した結果、今世紀末には冬季の気温上昇により各地で減収率が3~4倍増加することが明らかになった。さらに、アジアの広域を対象に、栽培形態の違いによる耕地の水要求量分布を推定し今世紀中頃に予想される変化について検討した。また、黒龍江省で利用可能な集水域の積雪水資源量は、過去の変動係数が約15%であり、水稲の気象災害と明瞭な関係はなかった。一方、広域での主要穀類生産地域の水文環境変動の影響を明らかにする場合に必要となるグリッドデータの有効性を検討した結果、中国研究機関との共同観測結果とグリッドデータから求めた蒸発散量と主要穀類生産地域がほぼ一致し、広域の潜在生産量評価に分解能が低いとされているグリッドデータが充分利用できることを明らかにした(主要成果21)。(主要な査読論文)Yokozawa et al., Proceedings of SPIE, 4879, 391-399 (2003) |
カテゴリ | 害虫 水稲 データベース ニカメイガ |