課題名 |
加工食品フードシステムにおける価格伝達構造に関する計量経済学的研究 |
課題番号 |
2004004593 |
研究機関名 |
農林水産政策研究所
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研究分担 |
農林水産政策研究所 評価・食料政策部 フードシステム研究室
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研究期間 |
継続2003~2005 |
年度 |
2004 |
摘要 |
米に関して、自由米(産地品種別17銘柄)の週次価格データ(過去8年間)を使ってクラスター分析を行い、価格変動によるグルーピングを行った。また各銘柄の週次ボラティリティーを月別に算出し分析した結果,毎年10月にピークを迎え、12月に最も低下し10月まで徐々に上昇していく季節変動性が見られた。食肉経済の価格伝達分析に関しては、家畜部門(もしくは加工部門)と小売部門の「継起的寡占」を組み込んだモデルを構築した。小麦・小麦粉・食パンに関しては、分析の結果、1987年以降の外麦政府売渡価格の引き下げは、小麦粉価格の引き下げに十分反映されておらず、原料費の削減利益は大手製粉企業の多角化経営の原資になっている可能性が高い。公正取引委員会の調査によれば、食パンの累積生産集中度は調査対象食品の中で最も上昇している。推測的変動モデルの分析の結果、トップメーカーによる80年代半ばの合併や89年以降のシェアー拡大がなければ、90年代に見られた食パン卸売価格の下方硬直性は見られなかったと推察される。このほか,糖価調整制度を組み込んだ砂糖の計量経済モデルを構築した。このモデルは「新しい実証的産業組織論」に基づく価格伝達モデルではないが,砂糖関連の価格伝達のシミュレーション分析に応用可能である。
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カテゴリ |
加工
季節変動
経営管理
小麦
品種
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