課題名 |
b 木質系資源の機能及び特性の解明 |
課題番号 |
2006008661 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
森林総合研究所 企画部
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研究期間 |
新規2006-2010 |
年度 |
2006 |
摘要 |
・ マングマメからゴルジを調製し、蛍光標識したアラビノオリゴ糖とUDP-アラビノースを反応させたところ、重合度8~10のアラビナンオリゴ糖が生成した。生成オリゴ糖をα-アラビノフラノシダーゼで分解すると、アラビノ二糖と三糖に分解されたので、付加したアラビノースはアラビノフラノースであることが明らかとなった。すなわち、アラビナン合成の糖供与体は、UDP-アラビノピラノースではなく、UDP-アラビノースUであることが証明でき、アラビナン生合成経路に新知見を加えた。セルロース生産菌の培地にグルコネート鉄を添加して生育させた菌を寒天培地上に展開し、低磁場下で培養するとセルロース生産菌は寒天培地上を直線的に移動した。しかし、セルロース生産菌によるセルロースファイバー増量には至らなかった。・ 成熟材部と未成熟材部それぞれの内部状態を非破壊的に明らかにするために、振動特性と電気抵抗特性を測定した。振動特性における温度変化は。未成熟材部の方が成熟材部よりも大きくなり、電気特性は、成熟材部と未成熟材部間で周波数特性に差異が現れることが明らかになった。樹幹凍結法とcryo-SEM法を用い、スギ木部の水分分布を解析した。辺材では殆どの仮道管が水で満たされているが、白線帯では早材仮道管の水が喪失した。心材では、晩材仮道管は水で満たされているが、早材仮道管は水で満たされている場合と水を喪失した場合があり、水で満たされた仮道管の割合が含水率を決定する要因であることを明らかにした。木材の乾燥工程、煮沸処理工程等で排出される廃液において、抗酸化活性の高い廃液は褐色を呈しており、総フェノール量が多いことが特徴であった。特に活性の高かった廃液では、数種類のフェノール性化合物の存在が明らかとなった。廃液の黄色ブドウ球菌や大腸菌に対する抗菌活性は総じて低いことが明らかとなった。
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カテゴリ |
乾燥
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