課題名 | e.細菌・寄生虫感染症の診断・防除技術の高度化 |
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課題番号 | 200709588 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,細菌・寄生虫病研究チーム |
協力分担関係 |
モントリオール大学 日本中央競馬会競走馬総合研究所 岩手大学 弘前大学 化学及血清療法研究所 東京大学 帯広畜産大学 北里大学 ニュテックス 東光薬品 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 1)レンサ球菌の病原性獲得には調節遺伝子の脱リン酸化が重要で、同様の調節遺伝子が他のグラム陽性菌にも存在することを見出した。腺疫菌の血清診断抗原である菌体表層たんぱく質(PzPSe)は他の類縁菌と異なり、腺疫菌のみで培養上清に分泌されることを明らかにし、血清診断法の特異性を立証した。さらに、ブドウ球菌の細胞接着因子候補であるSraPは乳腺細胞への定着には関与しなかったが、ブドウ球菌に乳脂肪球膜に特異的に接着する新たな分子が存在することを明らかにした。2)パスツレラ科細菌で複製可能な温度感受性プラスミドを構築し、これを利用した遺伝子改変系を構築した。また、主要表面たんぱく質相同体の遺伝子が3種の重要な牛肺炎原因菌に共通して分布することを明らかにした。牛由来多剤耐性サルモネラの新規毒素ArtAが百日咳菌毒素と同様な毒素活性を有し、生体内において活性酸素によって発現が誘導される可能性を示した。 3)パスツレラ肺炎の病理学的解析に有用なツールとなるM.haemolyticaおよびP.trehalosi各血清型についての免疫組織化学的相関表を完成させた。真菌ではA.terreus感染例の免疫組織化学的抗原検出法を確立するとともに、作製した抗ケラチン分解組換えたんぱく質抗体が羽毛分解性真菌の検出に有用であることを免疫電子顕微鏡で明らかにした。4)牛にプロバイオティック製剤候補の乳酸菌を投与し、血液性状等の臨床症状を観察したが異常のないことを確認した。5)アナプラズマ・マージナーレを特異的に検出し、アナプラズマ・セントラーレと鑑別可能なPCRを構築した。豚回虫の防御抗原分子As16を米で発現することに成功し、そのワクチンとしての有効性をマウス感染系で確認した。また、天然型物質であるさとうきび抽出物に鶏コクシジウムの病態を軽減する効果が認められた。 |
カテゴリ | 病害虫 さとうきび 鶏 豚 防除 |