課題名 |
核移植技術による優良種畜の大量生産技術の開発 |
研究機関名 |
岩手県農業研究センター
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研究分担 |
家畜工学
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研究期間 |
完H10~15 |
年度 |
2003 |
摘要 |
目的:黒毛和種の改良速度を更に加速するためには、能力の高いウシの受精卵を従来のレベル以上に大量に生産する必要があるが、これまでの技術では1頭のウシから生産される受精卵数に限度がり、新たな技術に取り組む必要がある。そこで、改良速度の飛躍的向上のため、核移植技術を用いることにより産肉能力の高い種雄牛を大量に生産する技術を開発するとともに、核移植産子の遺伝的、資質的正常性の確認をする。本年度は羊水浮遊細胞をドナー細胞とした再構築胚の移植成績を中心に検討すると共に、クローン産子の正常性及び発育について確認する。到達目標:1)高能力牛からの核移植による産子の作出 2)生体からのドナー細胞の利用技術の確立 3)年次別予定成果成果:1)人工授精後5日目の胚回収率は、93%であった。 2)培養線維芽細胞の細胞周期は血清濃度を上げた後、19時間目にS期が最大(72%)となり22時間目にG2,M期が最大(48.3%)となり、S期、G2,M期をドナーとした試験の可能性が示唆された。 3)体細胞の電気刺激による細胞融合率は、平均74.8%であった。 4)血清添加共培養系と、無血清非共培養系での胚盤胞発生率には、有意な差が認められ、血清添加共培養系で桑実期以降の発育が0.5~1日程度早いが、発育ステージの経過にばらつく傾向が認められた。5)羊水採取は、胎齢80日~100日の範囲で、超音波診断装置を用い、経腟で穿刺することにより可能であったが、形態の異なる胎子細胞の培養条件などの検討が必要である。 6)ドナー細胞の性差による核移植成績に差は認められなかった。 7)再構築胚移植による受胎成績は、1月末現在で6/14頭(42.9%)であり、3頭が分娩、1頭が妊娠中、2頭が流産した。 8)誕生した3頭はいずれも正常分娩であったが、内2頭は生後3および46日で死亡した。
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研究対象 |
牛
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戦略 |
畜産
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専門 |
育種
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部門 |
牛
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カテゴリ |
育種
桑
ばら
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