課題名 | 果菜類における新形質品種の特性評価と利用技術の確立 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
野菜畑作 |
研究期間 | 継H14~16 |
年度 | 2003 |
摘要 | 目的:野菜の品種特性は、生産安定に不可欠な単収確保や省力性、消費者の健康・安全・安心志向に応える栄養成分含量や耐病性等に密接に結びついている。また、地域・作型・栽培目的等によって品種選定の基準は相違し、栽培法も異なってくる。特に、野菜の輸入拡大に対抗するためにも消費者ニーズに重点を置いた品種選定の必要性が増している。近年、民間種苗会社から病害抵抗性品種や良食味品種等様々な特性をもった品種が育成されつつあることから、本試験ではそれらの品種特性を総合的に評価しながら、各品種の使用場面を明らかにする。到達目標:ア キュウリ及び台木カボチャ品種の特性評価と選定イ トマト大玉優良品種の選定(「桃太郎8」と収量、品質において同等以上で葉カビ病抵抗性・耐病性を持つ品種の選定)ウ トマト台木品種による草勢、果実生産、果実品質に及ぼす影響の把握 エ ピーマン優良品種の選定と栽培法の確立予定成果(初年目):様々な特性をもったキュウリ品種の特性を評価するトマト大玉品種の品種特性把握及び優良品種選定トマト台木品種による穂木品種への生育、収量、果実品質へ与える影響の把握ピーマンウィルス抵抗性品種の特性を把握するピーマン露地早熟栽培における生育特性を把握する期待効果:ア 産地における品種導入に際しての基礎知見の提供で、品種導入が速やかに行われる。イ 有望品種に適した栽培管理方法によって品種特性を生かしながら収量性を確保でき、導入効果が高まる。成果:(1)キュウリ急性萎ちょう症の発生原因の一因に、CMVとZYMVが関与していることが示唆された。また、ウィルス感染の他に同症状を誘発する要因がある可能性も示唆された(平成2年、福島農試)。(2)キュウリの草勢の強弱、台木カボチャの草勢の強弱の品種組み合わせによって、急性萎ちょう症の発症に差異は見られなかった(平成12年、岩手農研)(3)水分ストレス耐性には穂木および台木品種による程度差のあることが考えられた(平成13年、岩手農研)。(4)「麗夏」は多収で商品果率も高く、品質面でも「桃太郎8」と同等であることから有望であると考えられた。また、単為結果性品種である「ルネッサンス」については、収量性などに問題が見られたものの、省力化が見込まれた(平成13年、岩手農研)。 (5)台木品種により穂木の草勢に違いが見られることから、台木の選定にあたっては病害抵抗性だけで判断するのではなく、総合的な評価を行う必要がある(平成8年、兵庫中央農技)。 (6)「No.545A」、「No.545B」、「No.564B」、「1364」は「京ゆたか」と同等の収量または品質が得られたので有望であると考えられた。「さらら」については、収量が少ないものの、果実の着色特性から、差別販売を前提とした品種としても有望であった(平成13年、岩手農研)。 (7)露地作型では「京波」、「京ゆたか」、「1321」の商品果収量が多く、良果率は「京ゆたか」、「さらら329」の順に高かった。収穫開始時期はいずれの品種も同時期であったが、初期収量では「1321」が最も多く、後半の収量は「京ゆたか」が優った(平成9年、岩手農研)。 |
研究対象 | キュウリ |
戦略 | 園芸 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 野菜 |
カテゴリ | かぼちゃ きゅうり 栽培技術 省力化 台木 単為結果 抵抗性 抵抗性品種 トマト ピーマン 病害抵抗性 品種 良食味 |