課題名 |
通いコンテナ利用における高鮮度保持技術の確立 |
研究機関名 |
岩手県農業研究センター
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研究分担 |
保鮮流通技術
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研究期間 |
継H14~16 |
年度 |
2003 |
摘要 |
目的:近年の青果物流通において、産地の労働力不足、容器包装廃棄問題等の見地から包装資材の見直しが求められている。現在、代替資材として「通いコンテナ」による出荷が全国的に増加し、これによる出荷が相対取引上有利販売に繋がるケースも出ている。このような情勢に対応し、流通経費削減、環境負荷低減のための産地取り組み、鮮度保持効果向上による有利販売を図るため、「いわて純情野菜振興指針(平成13年2月策定)」において、通いコンテナの導入を促進することとしたが、予冷効果の向上の一方で、流通段階における鮮度低下が懸念されている。このため、通いコンテナ流通における鮮度保持上の問題点を把握するとともに高鮮度保持し得る技術を開発し、県産青果物の有利販売を図る到達目標:(ア)通いコンテナ利用による予冷及び保冷技術が確立される。 (イ)補助包材等の鮮度保持資材利用による高鮮度保持技術が確立される。成果:(1)ホウレンソウの輸送においては、補助包材を利用しない場合輸送中品温変化はDB箱より大きく、鮮度保持効果が劣る。補助包材として発泡スチロールシートが最も有効であるが、新聞紙2枚使用によっても品質低下抑制効果が認められ、経済性を含め実用的である(2000、兵庫県立中央農業技術センター)。 (2)流通課試算では、全般的に果菜類では流通経費の削減が可能となるが、逆にホウレンソウやキャベツで2倍程度の経費を要する(2001、通いコンテナ利用検討会、I社製組立コンテナ利用)。(3)作業上の利点として雨天時に収穫が可能となることや組立・封函作業の簡略化等が上げられている(2001、通いコンテナ利用検討会、I社製組立コンテナ利用)。 (4)バラ詰め出荷品を中心に輸送中の障害(傷等)が生じる場合があり、緩衝剤の利用が必要となる場合がある。また、上面が解放系となることから害虫侵入や汚れ(埃)の付着など衛生上の問題が指摘されている(2001、通いコンテナ利用検討会)。(5)コンテナ規格は「縦×横」が統一規格で、深さによって容量を変更しており、DB箱のような設計自由度は低く、積載空隙が多くなる傾向がある(2001、通いコンテナ利用検討会)。
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研究対象 |
ホウレンソウ
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戦略 |
食品
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専門 |
食品加工流通
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部門 |
野菜
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カテゴリ |
害虫
加工
環境負荷低減
キャベツ
出荷調整
鮮度保持技術
ばら
ほうれんそう
輸送
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