課題名 | 49.農用地土壌のカドミウムによる農作物汚染リスク予測技術の開発に関する研究 |
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研究機関名 |
秋田県農業試験場 |
研究分担 |
生産環境部 |
研究期間 | 継H14~16 |
年度 | 2003 |
摘要 | 目的:現地の水田ほ場において、土壌溶液、土壌及び稲体を採取してカドミウム(Cd)濃度を測定し、これらの相互の関連性を検討することで、玄米Cd濃度を予測する手法を明らかにする。特に、湛水期間中の土壌の酸化還元性と交換態Cd含量の変化を明らかにする。方法:(1)調査地区:秋田県内の水田ほ場(N地区4筆、A地区2筆)。N地区は中干しから落水(7/10~9/4)まで常時湛水管理され、A地区は中干し期以降(6/28~)は間断潅漑が行われた。特にA2ほ場の排水性は過良であり、調査時には田面は露出していた。(2)調査項目:中干しから落水までの土壌酸化還元電位(Eh、深さ2cmと5cm)と土壌溶液のCd濃度(深さ5cm)を測定した。近接地点から土壌と水稲を採取し、Cd濃度の測定に供した。土壌は1M酢酸アンモニウム抽出Cdを交換態とし、生土と風乾土を供試した。結果:(1)玄米中のCd濃度は0.1M塩酸抽出Cd濃度、および交換態Cd濃度との関係が認められなかった。(2)A地区はEhの上昇に伴い交換態Cd濃度も増加したが、N地区は同Ehに対して交換態Cd濃度は幅広くばらついた。(3)A地区はEhと交換態Cd濃度、および稲体Cd濃度の変動がほ場によって異なり、経時的に増加するほ場と低い値で推移するほ場に分けられた。各ほ場の稲体と交換態Cd濃度の変動はEhと対応していた。一方、土壌溶液Cd濃度は両ほ場とも経時的に減少した。両ほ場の交換態Cd濃度の変動が異なった原因は、ほ場の排水性の違いにより土壌水分の状態が異なったためと考えられる。 |
研究対象 | 水稲 |
戦略 | 環境 |
専門 | 土壌肥料 |
部門 | 水稲 |
カテゴリ | 肥料 水田 水稲 土壌管理技術 排水性 ばら 水管理 |