課題名 |
傾斜地温州ミカンの省力低コスト栽培システムの開発 |
研究機関名 |
広島県農業技術センター
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研究分担 |
果研
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研究期間 |
継H15~19 |
年度 |
2003 |
摘要 |
1 狭幅テラスに適した新樹形の開発 1)狭幅テラスに適した樹幅の解明 現地と所内の急傾斜の階段園で3トン以上の反収を確保しながら収穫運搬作業の大幅な省力化を図るには,テラス面の均平化,0.7m幅の作業道の確保と樹幅をテラス幅よりも0.7m短い仕立て方に変更することが有効であった。2新樹形の省力結実管理法の開発 1) 結実管理と樹体生育,作業性との関係解明 主幹形整枝樹での樹冠片側管理法および樹冠上部管理法は,慣行管理法に比べてせん定・摘果・収穫時間を合計で35%および5%短縮できる。なお,樹冠上部管理法は慣行管理法よりも果実糖度が優れた。3 果実品質の省力向上技術の開発 1) 主幹の生育制御による果実増糖効果の解明 (1)剥皮逆さ接ぎ試験 剥皮逆さ接ぎ適期は処理当年の接木部の幹周肥大率と果実肥大が優れ,果実の糖含量が多くなる5月が適当と考えられた。 (2)緊縛処理試験 緊縛処理適期は処理当年の緊縛部上下の幹周肥大率の差が大きく,果実肥大が優れ,糖含量が多く,酸含量が低い6月が適当と考えられた。4 景観保持に役立つ有機物の省力自給法の確立 1)遊休テラスでの有機物省力自給法 草高が低く,雑草抑制率が高く,乾物生産量が多いなどの目的別に有望な草種を7分類した。なお,春~夏まき緑肥作物を5月初旬に播種した場合は,緑肥スダックスとダイカンドラとグリムソンクローバが有望であった。 2) ミカン樹冠下での有機物省力自給法 主幹形整枝のミカン樹の樹冠下を想定した60%遮光ネット下の狭幅テラスで,春~夏まき緑肥作物を栽培した結果,遊休テラス試験の結果と同様にダイカンドラとグリムソンクローバが有望であった。5瀬戸内海の水質環境に配慮した養分流亡の少ない省力施肥法の開発 1) 地力増進作物とミカン樹の養分競合解明 温州ミカンの樹間で地力増進作物を間作し,緑肥作物とミカンの養分吸収量と系外溶出量を精度よく解析するために,8.9~.5atom%の重窒素を標識した試験樹を6樹作出した。
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研究対象 |
温州ミカン
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戦略 |
園芸
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専門 |
栽培生理・土壌肥料
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部門 |
果樹
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カテゴリ |
肥料
病害虫
温州みかん
傾斜地
雑草
収量向上
省力化
施肥
低コスト栽培
土壌管理技術
播種
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