インターネットを活用した農産物販売の実態とサイト運営手法

タイトル インターネットを活用した農産物販売の実態とサイト運営手法
担当機関 北海道立中央農業試験場
研究期間 2002~2002
研究担当者 金子 剛
熊谷 聡
松山秀和
発行年度 2003
要約 インターネット販売収入の多い農家は、作業風景の紹介などホームページの充実がみられ た。また、インターネット販売では、生産費の上昇に対し、特徴ある製品販売と高い販売単価の 獲得が、経済性確保の一手段となる。
キーワード インターネット、農産物販売、ホームページ --1つは,HP作成の基本はMETAタグのキーワードを設定する。 自分のHPの存在をインターネットの利用者に知ってもうためには,検索サイトに登録する。 作成したソースの中にMETAタグが無いと,登録したHPに辿り着かないので注意すべし。 2つは,商品の注文ページはトップメニューからワンクリックで。 トップページから始まるHPの構成では,商品を紹介するページや注文ページまでワンクリックで辿り 着くことが肝心である。注文内容を改めて確認できるページを用意すべし。 3つは,リンクの設定は利用者の立場で必要か不要かを判断する。 HP作成の前に「販売の基本理念」を十分に検討して全体構想を構築する。リンクの設定は,利用者 立場で必要か不要かを判断し,訪問客を迷子にさせないように配慮すべし。 4つは,電子掲示板は「交流」と「更新」の必須アイテム。 HPに消費者が多く訪れるためには,商品の紹介やそれに関する情報などの更新や顧客からの問い 合わせ等を迅速に行うことが重要である。 電子掲示板は,コミュニケーション・ツールとして有効に活用すべし。 5つは,インターネット販売はマーケティングが要である。 インターネット販売は通販であるため,HPの価格には送料が加算される。送料を低く抑え商品の割 安感をアピールするための営業活動は大変重要である。消費者が価格条件を納得して購入しても らうための付加価値の高い商品作りを重視すべし。
背景・ねらい インターネットの普及拡大に伴って、農村地域においてもインターネットを利用した農産物販 売(以下、インターネット販売という)が広がっている。農家が実施するインターネット販売の 実態を解明し、農産物流通における経済性について検討する。加えて、インターネット販売を成 功するための基本とそれに必要なホームページ(以下、HP と略す)作成及び運営手法を提示する。
成果の内容・特徴 1.アンケート調査の有効回答数は 64 件(47.1%)、回答農家の概要は表1に示した。インターネ ット販売は「生産した農産物を直接消費者に届けたい」という目的で開始した農家が多いが、 その効果があったとする回答は少数であり、インターネット販売による収入の少なさが問題で ある。しかし一方では、100 万円以上の収入を上げる農家が約1割を占め、農業収入の拡大に 結びついている成功事例も出現している。インターネット販売収入の多少が農家の経営概況や 作成した HP に起因するものなのか、数量化II類を適用して、それらの相互規定的な関係を検討 した結果、収入増には専業農家と経営者の年齢及び HP掲載内容に大きく影響する(表2)。
2.空知管内の長沼町で米のインターネット販売に取り組む米販売農家(以下、A農家という)分析からインターネット販売の経済性について検討した。A農家は、米政策の変化に対応し て新たな米流通に取り組み、減農薬米やアイガモ放飼による無除草剤栽培米を「コメ吉くん」ブランドでインターネット販売を行っている。「コメ吉くん」と農協等に出荷する計画流通米生産者米価と生産費(表3)を算出し、粗収益(生産者米価-生産費用)を比較したところ、 前者は後者に比べて 4,873 円増加する(図1)。ただし、前者の米生産には諸材料費や生産管理 費等の生産費用が多くかかるため、販売価格は計画流通米の 3,661 円(10kg 当たり)に対して 4,100 円に上昇する。ここでは、インターネット販売における生産費の上昇に対し、特徴ある 製品販売と高い販売単価の獲得が、経済性実現の手段となっていた。
3.インターネット販売の基本は、インターネットを利用する消費者に HP を「認知」してもらい、 それを訪れる消費者、すなわち、潜在的顧客を真の顧客に「転換」し、その顧客が長く利用し てもらうための「顧客維持」を行うことである。認知の方法は、HP作成において META タグ記載が必要である。また、真の顧客への転換には、HP掲載内容や操作方法が重要であり、に商品の紹介・注文ページに簡単に進めることと、サイト内で迷子にならない仕組みが不可 欠である。そして、長期顧客として HP を利用してもらうためには、コミュニケーションの役割 は大きく、電子掲示板は双方向通信手段として有効に機能する。インターネット販売を成功す るために必要なサイト運営手法について表4に示した。
成果の活用面・留意点 1.HP を開設してインターネットによる農産物販売を実施する新規農家および販売収入が低迷している農家サイトの運営管理に活用できる。
カテゴリ 病害虫 経営管理 出荷調整 除草剤 農薬

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