生中華麺の保存中における赤変色の原因およびそれに関係する微生物

タイトル 生中華麺の保存中における赤変色の原因およびそれに関係する微生物
担当機関 北海道食加研
研究期間 2001~2002
研究担当者 岩下敦子
山木一史
中野敦博
槇賢治
発行年度 2003
要約 生中華麺の保存中の赤色化には麺中の微生物菌数の増加が関係し、特に好アルカ リ性菌の増殖に伴うpH低下が主原因である。赤色化に関係する好アルカリ性菌として6 菌種が同定された。
キーワード 中華麺、変色、好アルカリ性菌、小麦粉
背景・ねらい 工場で生産された生中華麺は専門店に直接出荷されるか、あるいは包装後に流通を経て 店頭において販売されるが、いずれの場合も 1 ~ 30 日間の保存期間が必要となる。この 保存期間中の品質劣化の一つとして麺が赤く変色する現象があり、製麺企業より原因解明 が望まれている。そこで赤変色した中華麺について各種の解析を行い、赤変色の発生要因 を明らかする。
成果の内容・特徴 1.赤く変色した中華麺について分析を行ったところ、通常の中華麺に比べpHが低く、
微生物菌数(一般生菌数と好アルカリ性菌数共に)が非常に多い(表1)。 2.pHの異なる麺帯を試作し経時変化を調べると、pH4、7の麺帯が赤く変色する傾 向(a*の上昇、L*の低下)を示し(図1、2)、中華麺の保存中における赤変化には
pHの低下が影響していることが分かる。 3.原料小麦粉6種類(A~F)をアルカリ溶液に漬けて保存し、経時変化を調べたとこ
ろ、短期間に沈殿部および上澄み液が赤く変色した試料は、上澄み液中の好アルカリ
性菌の菌数が非常に多い(表2)。 4.変色した麺および小麦粉アルカリ浸漬溶液から分離した好アルカリ性菌は、遺伝子解
析で6菌種に同定され(表3)、両試料から共通に分離される菌種がある。 5.以上のことから、中華麺の保存中における赤色化は、好アルカリ性菌の増殖に伴う麺
のpH変化が主原因である。
成果の活用面・留意点 1.アルカリ溶液の濃度は通常 1%炭酸ナトリウム溶液を使用するが、製麺メーカーが用
いるかんすい溶液も同様に使用できる。 2.アルコール製剤の添加量を増加させることにより赤変色は抑制できるが、添加量と麺
の物性値との相関を検討する必要がある。
カテゴリ 小麦 出荷調整

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