水稲巨大胚系統「中国137号」の育成

タイトル 水稲巨大胚系統「中国137号」の育成
担当機関 中国農業試験場
研究期間 1979~1995
研究担当者 岡本正弘
坂井真
篠田治窮
星野孝文
石井卓朗
前田英郎
中川宣興
飯田修一
発行年度 1995
要約 「中国137号」は温暖地西部地域では中生の晩に属する粳種である。収量性は標準品種並であるが、新形質として巨大胚を持っている。
背景・ねらい  米の需要拡大を図るために、食の多様化、米の新規用途の開発を目標として、従来の米にない新形質(米の形、大きさ、色、香り、澱粉、蛋白質、脂質等)を持った特徴的な系統や品種の育成が行われてきた。その一つとして、温暖地西部地域に適する新形質として、巨大胚を持った系統の育成を行う。
成果の内容・特徴
  1. 中国137号は巨大胚系統/アケノホシの後代から育成された中長稈極穂重型の系統で、熟期は温暖地西部では中生の晩に属し、収量性は標準品種並であるが、巨大胚を持っている(表1、表2)。
  2. 玄米の外観品質、食味は標準品種におとる。葉身の毛耳、頴のふ毛は極稀であり、無毛性である(表1)。

成果の活用面・留意点  米の胚には、γ-アミノ酪酸(GABA)が含まれており、GABAは血圧を下げる機能があることが知られている。巨大胚系統として、機能性食品の開発素材としての利用が期待される。
 脱粒性がやや易なので刈取に注意が必要である。
 発芽が不揃いなので、播種前の処理は十分に行う。
 機能性食品の素材として利用技術の開発が必要である。
図表1 210125-1.jpg
図表2 210125-2.jpg
カテゴリ 需要拡大 水稲 機能性食品 播種 品種 良食味

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