ナミテントウ幼虫による半促成栽培ナスのアブラムシ類の防除効果

タイトル ナミテントウ幼虫による半促成栽培ナスのアブラムシ類の防除効果
担当機関 兵庫県立中央農業技術センタ-
研究期間 1996~1998
研究担当者 山下賢一
足立年一
藤富正昭
発行年度 1996
要約 半促成栽培ナスにおいて、アブラムシ類の発生初期にナミテントウ2齢幼虫を1シュ-ト当たり1頭(株当たり5頭)放飼すると、1週間後には1シュ-ト当たり(または10葉当たり)0.5頭以下に抑え、その後約40日間低密度に抑制できる。
背景・ねらい  半促成栽培ナスにおいて、アブラムシ類は4月下旬~5月上旬に発生し、ナス生産上問題となる重要害虫である。また、頻繁な薬剤散布は薬剤抵抗性の発達要因となっている。一方、消費者側からは減農薬高品質農産物の安定供給が望まれており、従来の農薬に代わるナミテントウ幼虫を利用したアブラムシ類の防除法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. ワタアブラムシとナミテントウ2齢幼虫の放飼比率を、20:1、40:1、
    120:1の割合で放飼すると、20:1及び40:1では1日後からワタアブラムシの密度は減少し、20:1では2日後、40:1では3日後にほとんど食べ尽くし、顕著な捕食効果が認められる
    (図1)
  2. 3月上旬定植の半促成栽培ナスにおいて、アブラムシ類の発生初期(4月下旬~5月上旬)にナミテントウ2齢幼虫を1シュ-ト当たり1頭(株当たり5頭)を1回放飼することにより、1週間後にワタアブラムシの密度を10葉当たり
    0.5頭以下に、モモアカアブラムシの密度を1シュ-ト当たり
    0.5頭以下に抑え、その後約40日間低密度に抑制する(図2,3)。
成果の活用面・留意点
  1. ナミテントウ2齢幼虫の放飼はナス定植後のアブラムシ類の発生初期の低密度時(1シュ-ト当たり5頭)が有効であり、高密度(1シュ-ト当たり
    100頭以上)になると抑制するまで期間がかかる。
  2. ナミテントウの成虫は移動性(飛翔性)が高いので、幼虫放飼の方が捕食効果が高い。
  3. 病害や他害虫が発生した場合、ナミテントウに影響の少ない薬剤で防除を行うか、他の天敵類を利用する。
図表1 210201-1.jpg
図表2 210201-2.jpg
カテゴリ 病害虫 害虫 栽培技術 抵抗性 なす 農薬 防除 薬剤 わた

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