カキ紅葉の貯蔵法の開発

タイトル カキ紅葉の貯蔵法の開発
担当機関 奈良県農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者 西田一平
池上由紀子
発行年度 1996
要約 カキ紅葉は冷蔵貯蔵で2週間程度、色調が保持される。さらに、食塩+アスコルビン酸水溶液への浸漬により、2カ月以上の貯蔵が可能である。その際、アスコルビン酸は1%以上、食塩は5%以上とする。
背景・ねらい  カキの葉には、近年品種登録された‘丹麗’‘錦繍’に代表されるように、非常に鮮やかに紅葉するものがあり、柿の葉寿司や料理の飾り付けとしての利用が好適である。しかし、採取期間が果実収穫後から落葉までと、非常に短いため、用途が制限されている。
 そこで、長期に紅葉を保持することにより、さらに付加価値の増した利用が期待できるので、その貯蔵方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 貯蔵に用いたポリエチレンフィルムが厚いものほど、ガス透過性が劣り、色調(a値、b値、L値)の低下が早く進んだ。15℃貯蔵では、ガス透過性の高いフィルムでも葉の褐変が著しかった。1℃貯蔵では、2週間程度まで色調の低下が小さいが、2週間を過ぎると、乾燥によって品質劣化するとともに、褐変する葉も増加した(表1)。
  2. 乾燥による葉の硬化を防止するため、溶液浸漬を行った。食塩水への浸漬ではL値、b値の変化は小さくなるが、a値の低下は進行した。しかし、アスコルビン酸添加液、特に5%食塩+1%アスコルビン酸水溶液への浸漬(4℃貯蔵)で、2カ月以上の色調保持が可能であった(図1)。その他の有機酸(酢酸、クエン酸、リンゴ酸)や低pH(3~5)水溶液浸漬による色調保持の効果は小さかった。
  3. アスコルビン酸濃度が、0.01%では色調保持の効果はなかった。0.1%では色調保持の効果が認められたが、少量のカビが繁殖した(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. いずれの処理においても、色調保持効果には葉による個体差があり、褐変が著しく早い葉が認められる場合もある。
  2. フィルム包装のみの貯蔵では、3重程度の折込包装を行って葉の水分蒸発を抑制するが、ガス透過の遮断は行わない。また貯蔵温度が高い場合、遮光も色調保持に効果的である。
  3. 長期の貯蔵では、カビが繁殖しやすい。繁殖を抑制するために、食塩の添加(5%以上)は不可欠であるが、料理等での使用前には、水洗により塩分濃度を下げる。
図表1 210243-1.jpg
図表2 210243-2.jpg
図表3 210243-3.jpg
カテゴリ かき 乾燥 繁殖性改善 品種 りんご

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