兵庫県における水田雑草発生状況の変化

タイトル 兵庫県における水田雑草発生状況の変化
担当機関 兵庫県立中央農業技術センター
研究期間 1997~1997
研究担当者 岩井正志
小西池明
須藤健一
來田康男
発行年度 1997
要約 県内の水田雑草の発生状況を69市町444haについて調査したところ、過去の調査と比べて、カヤツリグサ、マツバイ、ウリカワなどは減少していたが、ノビエ、アゼナ、タカサブロウ、クログワイ、オモダカ、キシュウスズメノヒエなどが顕著に増加していた。
背景・ねらい  最近、新規水田除草剤の開発・普及と、それにともなう雑草防除体系の変化などにより、水田で発生する雑草の草種・量が変化してきている。そこで、県内の水田雑草の発生状況を明らかにし、今後の防除技術の基礎資料とするため 1980年以来 16年ぶりに県内の水田雑草発生状況を調査した。
成果の内容・特徴
  1. 発生が確認された草種は、19科40属51種である。最も発生の多かった草種はノビエで、県下の52%の圃場で発生が認められ、過去の調査時の発生率より顕著に増加している。次いで、タカサブロウ、アゼナ、タデ類などの発生が多く、多年生雑草では、セリ、キシュウスズメノヒエの発生が多い(表1)。
  2. 過去の調査と比べると、水田雑草の発生草種は大きく変わり、ノビエ、アゼナ、タカサブロウ、ホタルイ、クログワイ、オモダカ、セリ、アゼムシロ、キシュウスズメノヒエなどでは発生面積が増加し、カヤツリグサ、マツバイ、ウリカワ、ミズガヤツリなどは顕著に減少している(図1)。
  3. 水田用除草剤が16年前のベンチオカーブ、CNP、2.4-PAなどからスルフォニルウレアを中心とする「一発処理剤」へと大きく変わり、除草剤使用方法も初期剤-中期剤の体系処理から「一発処理剤」の一回処理へと変化している。これらの変化が、マツバイ、ウリカワの減少、アゼナやタカサブロウ、キシュウスズメノヒエの増加に関与していると考えられ、今後、水田雑草の防除に当たっては、スルフォニルウレア一辺倒ではなく、各種の薬剤を組み合わせて使用することが望ましいと考えられる。
成果の活用面・留意点 それぞれの地域、水田ごとに適切な防除体系を検討するための参考資料とする。
図表1 210481-1.gif
図表2 210481-2.gif
カテゴリ 病害虫 かき 雑草 除草剤 水田 せり ひえ 防除 薬剤

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