近赤外分光法を利用した地域産みその成分分析

タイトル 近赤外分光法を利用した地域産みその成分分析
担当機関 兵庫県立北部農業技術センター
研究期間 1998~1999
研究担当者 小河拓也
井上喜正
永井耕介
松原 甲
田畑広之進
発行年度 1998
要約 みその品質管理における重要項目である水分、食塩及び全窒素含量を近赤外分光法で測定する検量線を作成した。作成した検量線は実務上十分な精度があり、みその成分分析に利用が可能である。
背景・ねらい  近年、PL法等の施行により手づくり食品においても、製品管理が求められている。また、消費者の減塩志向により食塩含量の低いみそが多く製造されるようになっているが、このようなみそは変質しやすいという可能性があり、より一層の品質管理が必要となる。しかし、食塩含量等の成分面からの品質管理は分析に時間・経費がかかり、加工グループ等の規模では困難な状況にある。そこで、近赤外分光分析装置を用いて簡易的にみその成分を測定できる検量線を作成した。
成果の内容・特徴
  1. 水分含量測定用検量線は検量線作成用として48点、検量線評価用として10点用いた。サンプルの水分含量は41.1%~60.5%である。検量線は原スペクトルを用い 920, 1064, 1112, 1544, 18055波長で、重相関係数R=0.974、検量線標準誤差SEC=0.60である。
未知サンプルを用いた検量線の評価は、予測標準誤差SEP=0.58である。
  1. 食塩含量測定用検量線は検量線作成用として49点、検量線評価用として10点用いた。サンプルの食塩含量は4.45%~17.6%である。検量線は原スペクトルを用い 1224, 1240, 1416, 1752,17845波長で、重相関係数R=0.963、検量線標準誤差SEC=0.83である。
未知サンプルを用いた検量線の評価は、予測標準誤差SEP=0.76である。
  1. 全窒素含量測定用検量線は検量線作成用として48点、検量線評価用として10点用いた。サンプルの全窒素含量は0.76%~2.45%である。検量線は原スペクトルを用い 800, 912, 952, 1112, 11205波長で、重相関係数R=0.949、検量線標準誤差SEC=0.054である。
未知サンプルを用いた検量線の評価は、予測標準誤差SEP=0.48である。
成果の活用面・留意点
  1. 県内産市販地域食品のみそ以外を測定する際には、検量線の補正が必要である。
  2. サンプルは前処理なしでオープンカップに詰めて測定する。
  3. みそは「基準みそ分析法」に準じて分析を行った。
  4. 県のブランド認証における成分分析に活用が可能である。
図1、図2、図3 
図表1 210662-1.gif
図表2 210662-2.gif
図表3 210662-3.gif
カテゴリ 加工

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S