豚凍結精液の実用化技術

タイトル 豚凍結精液の実用化技術
担当機関 岡山県総合畜産センター
研究期間 1999~2000
研究担当者 河原宏一
原田 護
古好秀男
山本 洋
小田頼政
石川和人
辻 誠之
野上與志郎
発行年度 1999
要約 豚精子を凍結保存するため、凍結容器を0.5ml(直径3mm)牛用ストロー、希釈液の糖をトレハロース、凍結方法を二段階法、融解後の希釈液をモデナ液とするなどして改善し、受胎成績が液状精液の人工授精と同等となった。
背景・ねらい  近年、種雄豚の効率的な活用を図るため、液状精液による人工授精が普及しつつある。 しかし、通常行われている15℃保存では、保存精液が無駄になる場合や、輸送回数の増加による経費の負担などが問題となっている。このため、長期保存が可能な凍結精液の実用化が望まれているので、豚の凍結精液製造技術を改良する。
成果の内容・特徴
  1. 豚精液を凍結する容器を変え、融解後の精子活力を向上させた(表1)。
    従来の5ml(直径6mm)ストローから、牛精液の凍結に用いられている、0.5ml(直径3mm)ストローへ変えた。
  2. 希釈液の糖をトレハロースへ変え、融解後の精子活力を向上させた(表2)。
    従来のラクトースから、冷凍・冷蔵時に蛋白質変成防止効果があるとされているトレハロースへ変えた。
  3. 凍結手法を二段階法へ変えた。
    従来の液体窒素液面上4㎝で20分保持する方法から、約-120℃の窒素ガス中で氷晶後、-150℃以下の窒素ガス中で再度1分保持する方法へ変えた。
  4. 融解後の希釈液をモデナ液とした。
    従来はNST-1液であったが、近年豚液状精液の保存に有効性が確認されている、モデナ液へ変えた。
  5. 受胎試験では受胎率100%、平均産子数9.2頭であった(表3)。
    5頭のバークシャー種繁殖雌豚に1発情当たり2回人工授精したところ、注入精子数100億、総精液量 90ml が最も良い成績となった。
成果の活用面・留意点
  1. 凍結時グリセリン濃度は、従来どおり3%。
  2. 凍結精液を融解後、モデナ液で希釈し発情雌豚へ注入が完了するまでは20分以内。
  3. 人工授精は、発情開始後24時間目に1回目、その後6~12時間後に2回目を行う。

図表1 210785-1.jpg
図表2 210785-2.jpg
図表3 210785-3.jpg
カテゴリ 繁殖性改善 豚 輸送

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