イチゴの循環式NFT栽培における養液管理技術

タイトル イチゴの循環式NFT栽培における養液管理技術
担当機関 山口県農業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 中野良正
内藤雅浩
平田俊昭
木村一郎
発行年度 2000
要約 イチゴの循環式NFT栽培において、山崎処方に比べカルシウム、マグネシウム、硫酸濃度を低くした養液処方により養液pHを6~7に維持できるため、マンガン欠乏の発生を抑制できる。このため、栽培期間中に養液の交換をしなくてよい。
背景・ねらい  イチゴのNFT栽培では養液の養分濃度が低く、養分バランスが崩れアルカリになりやすい。養液がアルカリになるとマンガン欠乏が発生するため、養液の定期的交換が行われている。養液を交換しない循環式NFT栽培では各成分について濃度管理することは繁雑なため、アルカリになりにくい養液処方を用いECによる濃度管理だけの養液管理技術が必要である。
成果の内容・特徴
  1. 「とよのか」促成栽培での養液ECの管理は、定植したのち花芽分化後(9月中旬)はEC 0.7dSm-1 、頂花房開花後(10月中旬)はEC 1.2dSm-1 、樹勢が落ち蒸散量の少なくなる収穫開始後(12月以後)はEC 1.5dSm-1 を維持するように養液濃度を段階的に高める。また、3月下旬から収穫終了にかけてEC 1.0dSm-1 まで低下させる(図1)。
  2. 新処方は低いECから高いECにまで養液濃度を上昇させる時使用するEC上昇用処方と養液濃度を維持する時使用するEC維持用処方の2種類から成る(表1)。
  3. 循環式NFT栽培において山崎処方は養液pHが高くなるが、新処方では養液pHを6~7に維持できる(図2)。新処方の収穫量は山崎処方に比べて2割高い(図3)。
  4. 原水の水質を考慮し、液肥組成から原水成分を差し引いて液肥を作成するが、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムの成分が過剰となる場合は養液pHが高まるので、液肥の硝安比率を高めるか、一時的に硝安を追肥すれば養液pHを低くできる(図2)。
  5. 原水の水質の変動や山崎処方で養液がアルカリになった場合、マンガンが不溶化し、養液中のマンガンが消失する。この状態が続くと葉脈間が黄化するマンガン欠乏症が発生するが、約2週間おきに養液のマンガン濃度が0.5ppm増加するように硫酸マンガンを添加すればマンガン欠乏の発生を抑制し、収量が回復できる(図3)。

成果の活用面・留意点
  1. 液肥原液の作成は硫酸塩とリン酸塩を含むA液とカルシウム塩を含むB液を作成し、別々に養液に加える(表1)。

図表1 211029-1.jpg
図表2 211029-2.jpg
図表3 211029-3.jpg
図表4 211029-4.jpg
カテゴリ 肥料 いちご 管理技術 栽培技術

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