おとり植物を利用したカーネーションのクロウリハムシ防除法

タイトル おとり植物を利用したカーネーションのクロウリハムシ防除法
担当機関 兵庫県立淡路農業技術センター
研究期間 1998~2000
研究担当者 宇田 明
山中正仁
八瀬順也
発行年度 2000
要約 カーネーション栽培において、クロウリハムシが特に寄生しやすいDianthus pungens をおとり植物としてハウス周辺に1m間隔で植栽すると、クロウリハムシ寄生虫数と被害が減少する。
背景・ねらい  クロウリハムシ(Aulacophora nigripennis )はカーネーションハウスへ飛来し、茎葉を食害する。農薬散布時にはハウス外へ逃れたり、地面に落下するので防除が困難な害虫である。クロウリハムシは特定のダイアンサス属植物に多く寄生することを発見したので、これらの植物をおとりとしてハウスの周囲に1m間隔で植栽することで、クロウリハムシのハウスへの侵入を防ぎ、被害を軽減する(図1)。
成果の内容・特徴
  1. カーネーション(Dianthus caryophyllus )を含む28種のダイアンサス属植物におけるクロウリハムシ寄生数は、D.pungens とD.pallens にはきわめて多く、D.acicularis など6種にはまったく認められない。鉢植えのD.pungens とカーネーション(品種ノラ)を網室で栽培すると、クロウリハムシ寄生数はD.pungens に多く、カーネーションには少ない(図2)。
  2. D.pungens をおとり植物としてカーネーションハウスの周辺に植栽すると、クロウリハムシはおとり植物に寄生しハウスへの侵入が減少するので、カーネーションの被害は減少する(図3、図4)。
  3. 生産者ハウスでは、D.pungens をハウスの周囲に1m間隔で植栽すると、無植栽ハウスと比較してカーネーションでのクロウリハムシ寄生数が減少し、被害が軽減される。

成果の活用面・留意点
    D.pungens は宿根草で、さし芽で容易に繁殖するので、生産者自身で増殖できる。植栽後は放任で長期間生育する。

図表1 211122-1.jpg
図表2 211122-2.jpg
図表3 211122-3.jpg
図表4 211122-4.jpg
カテゴリ 病害虫 カーネーション 害虫 農薬 繁殖性改善 品種 防除

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