タイトル | 牛乳タンパク質と遺伝性疾患BLADの遺伝子型同時判定法 |
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担当機関 | 北海道農業試験場 |
研究期間 | 1996~2000 |
研究担当者 |
佐々木修 山本直幸 富樫研治 |
発行年度 | 1997 |
要約 | 乳タンパク質カッパーカゼインと遺伝性疾患BLADの遺伝子型を1本の試験管で増幅から制限酵素消化までを行うことで、短時間でかつ簡易に遺伝子型同時判定を可能とする手法である。北海道農業試験場・畜産部・家畜育種研究室[連絡先] 011-857-9270 |
背景・ねらい | カッパーカゼイン(κ-CN)は牛乳品質の重要な成分であり、チーズ製品の加工特性に関連している。ウシ白血球粘着不全症(BLAD)は感染症に罹りやすくなる遺伝性疾患で個体損失につながる。乳タンパク質のみならず疾病も考慮した適正な交配計画の実施を可能とするため、両遺伝子の増幅から制限酵素消化までを1本の試験管で行い、短時間でかつ簡易に遺伝子型を同時判定する方法を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. GenBank(NCBI)に登録されているκ-CNとCD18(BLADの原因遺伝子)の塩基配列情報よりプライマーを設計した。PCR法でDNAの目的領域を同時増幅した後、2種類の制限酵素で同時消化を行い、遺伝子型はポリアクリルアミドゲル電気泳動法で同時検出した。 (表1)。 (表2)。 (表3)。 5. 雌側からのBLADキャリアー排除を目的とする検査は行われていないため、本法は生産現場での利用が可能と思われる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本法は一般牛群での適正な交配計画を実施するための一助となり、チーズ生産に関連する優良遺伝子であるκ-CN-B型の集積と感染病関連の不良遺伝子BLADの排除に利用できる。 |
カテゴリ | 育種 加工特性 |