タイトル |
束どりによるほうれんそうの省力栽培法 |
担当機関 |
北海道立上川農業試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
塩澤 耕二
黒島 学
中本 洋
長尾 明宣
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発行年度 |
1997 |
要約 |
ほうれんそうの束どりにより省力栽培は、間引き不要で、播種作業については慣行栽培と同様の作業である。収穫調製作業は慣行栽培に比較して軽作業化され、作業時間も短縮できる。慣行栽培と比較して、密植となるため収量性は優る。
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背景・ねらい |
収穫・調製の作業を軽減化するために、従来の収穫した個体をばらし調製し、計量・結束 するのではなく、一束分をまとめて播種し、収穫調製作業も束単位でしかも簡易に行えるよ うな省力栽培法の開発をめざす。
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成果の内容・特徴 |
- 栽植様式の検討
①一定の長さに播種し隣り合う畦の播種部分と隣り合わない栽植様式すじ播き(図1)と、 一カ所の植え穴に播種し植え穴を一定間隔で配置する栽植様式丸播きを検討した。束重は両 栽植様式で大差がなかったが、すじ播きは束内の草丈の揃いが比較的よく、収穫調製作業な どが容易である(表1)。 ②すじ播きについて、束と束の間隔、隣り合う畦との間隔および束内の個体数ついて検討し た結果、条間20㎝、播種長20㎝が収穫調製作業性などから適しており、束内の個体数は8、 10個体で束重の揃いも比較的よく、個体の充実程度も同程度である(表2)。
- 束どりの栽植様式・密度
条間20㎝、播種長20㎝に播種粒数は12粒とし、無間引き栽培で束内個体数は8~10個体を目 標とする。隣り合う畦の播種部分同志は、隣り合わないようにする。収穫時期は、束重200g 以上を目やすとし、200g未満の束には不足分を加える(図1)。
- 慣行栽培との比較、検討
束どりは、シードテープ加工することで慣行栽培と同様の播種が可能となった。束どりによ って間引き作業が不要となり、収量(束数)は慣行栽培の166%であり、省力により収穫調製 時間は慣行栽培の63%である(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 雨よけハウス夏まき(7~8月播き)作期に適用する。
- 束内には草丈22~30㎝(M、Lサイズ)が混在するため、契約栽培が可能な場合のみ採用
する。
- 発芽勢、発芽率が高い晩抽性の品種を使用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
播種
ばら
品種
ほうれんそう
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