青果用ごぼうの貯蔵法

タイトル 青果用ごぼうの貯蔵法
担当機関 中央農業試験場
研究期間 1996~1997
研究担当者 :長尾明宣(取り纏め協力者 谷口健雄)
発行年度 1997
要約 晩春まきごぼうの収穫適期は品質重視の場合10月上旬頃、根重重視の場合11月上旬頃までである。1℃のポリエチレン包装貯蔵により3~4ヶ月間品質は良好に維持され、出荷期の延長が可能である。
背景・ねらい ごぼう生育中の内部成分の推移を調査・検討し、収穫適期の解明を行い、貯蔵中の品質変化に及ぼす貯蔵条件の影響を明らかにして、良品質ごぼうの出荷期の延長および安定出荷のための貯蔵条件を解明する。
成果の内容・特徴
  1. 晩春まきごぼうの収穫適期は品質重視の場合乾物率、フラクトオリゴ糖、糖質含量の推移から勘案して、10月上旬頃、根重重視の場合11月上旬ごろまでである。乾物率、糖質含量を高い状態で収穫するには葉刈り取り後直ちに収穫するのがよい。
  2. 市販品の品質(乾物率)調査より、乾物率20%以上が貯蔵の目安の一つと考えられた。
  3. 貯蔵温度が低いほど重量歩留まりは高く推移した。また、貯蔵温度が高いほど発根、萌芽、腐敗が進みやすかった。
  4. ポリエチレン(0.03mm)包装により重量歩留まりは高く維持されたが、萌芽と発根は無包装より増加した。乾物率は若干低下するものの3~4ヶ月経過後も20%以上であった。
  5. 温度が低いほど低分子の糖類が増加したが、フラクトオリゴ糖は3~4ヶ月経過後も10g/100g以上含まれていた。
  6. ポリエチレン包装にりんご(2個/3kg)を入れることにより萌芽、発根は抑えられた。
  7. 以上の結果から収穫期、貯蔵期間の指針を作成した。
ごぼうの収穫期、貯蔵期間指針
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晩春まき 収穫期 備考
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品質重視 10月上旬まで 遅延により品質低下
根重重視 11月上旬まで遅延により根重減少、品質低下
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貯蔵期間 温度 包装
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収穫~4ヶ月間 1℃ ポリエチレンフィルム折り込み包装
収穫~3ヶ月間 3℃以下 〃
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(図1)、
(表1)、
(図2)、
(図3)
成果の活用面・留意点
  1. 収穫期は晩春まきごぼうに適用する。
図表1 211924-1.gif
図表2 211924-2.gif
図表3 211924-3.gif
図表4 211924-4.gif
カテゴリ ごぼう 出荷調整 りんご

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