タイトル |
自律走行トラクタの圃場作業性 |
担当機関 |
北海道立中央農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
関口建二
原令幸
竹中秀行
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発行年度 |
1999 |
要約 |
自動追尾型光学測量システムを用いた自律走行トラクタを用いてロータリ耕うん作業や小麦の施肥・播種作業を行った結果、作業精度は慣行作業に優り、その作業性、省力性、取扱性からみて農作業に利用可能である。
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背景・ねらい |
開発された機関出力33PSの自律走行トラクタによりロータリ耕うん作業や施肥・播種作業を行い、その作業性、省力性、取扱性を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 自律走行トラクタ(XNAV方式)はレーザ光による自動追尾型光学測量装置(追尾角度10deg/s、測位精度10mm)と特定小電力無線通信を利用したシステム(図1)により、無人走行が可能である。
- 作業幅172cmのロータリを用い、50aの長方形圃場において作業速度0.5m/sで耕うん作業を行った結果、残耕もなく、26min/10aの作業時間で作業が可能である。目標ラインからのずれは5cm以内でオペレータによる慣行作業より優れた(表1)。
- 自律走行トラクタを利用することにより、オペレータは作業を監視しながら、同時に他の作業を行うことができる(図2)。2台のトラクタを使用する2台同時運用作業の圃場作業量は慣行の約2倍である。
- 畦間30cmの9畦用施肥・播種機を用い、1.85haの長方形圃場で小麦播種試験を行った結果、1.47h/haの作業時間で播種作業が可能である(表2)。
- 小麦の隣接条間はロボット区31.8cm、慣行区は31.5cmである。ロボット区の隣接条間の偏差が大きいのは、安全フレーム上に取り付けたプリズムの測位位置と播種位置が異なることが原因である。
- コンピュータ関連の初歩知識があれば、マニュアルに従って固定局の設定、ティーチング、作業時の初期設定は容易に行える。
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成果の活用面・留意点 |
- 自律走行トラクタに装着したプリズムがレーザ光を受光できない場合は利用できない。制御距離は特定小電力無線の通信状態に影響される。
- 作業ソフトは矩形圃場にのみ対応している。
平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分 課題名:自律走行トラクタの圃場作業性(研究参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
小麦
施肥
播種
ロボット
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