グリーンアスパラガスの育苗法改善による早期成園化

タイトル グリーンアスパラガスの育苗法改善による早期成園化
担当機関 北海道立花
研究期間 1999~1999
研究担当者 志賀義彦
植野玲一郎
土肥 紘
発行年度 1999
要約 グリーンアスパラガスにおいて、紙筒またはセル成型ポットに4月上旬に播種した苗を5月中~下旬にポリフィルムマルチを施した本畑に直接定植することで、慣行の仮植1年養成苗を掘り上げ定植するより、播種2年後の規格内茎重で大幅な多収となる。
背景・ねらい アスパラガスの作付けが伸展し難い要因のひとつに、播種または定植から収穫開始までに年月を要することがある。本試験では、仮植1年養成苗を掘り上げ定植する慣行栽培法に代わる鉢利用による育苗苗を本畑へ直接定植する栽培法の得失および早期成園効果を明らかにし、収穫開始まで年限の短縮に資する栽培技術の普及を図る。
成果の内容・特徴
  1. 育苗方法;鉢利用育苗苗の本畑直接定植栽培は、仮植1年養成苗を定植する慣行栽培に比べ生育の差は大きく、播種2年後で40㎏/a以上の規格内収量が得られる(慣行栽培では10㎏/a弱)。鉢利用育苗区間の生育の差は漸次縮小するが、ポリ鉢利用の大苗では、播種1年後の生育においても他の苗より優位である。紙筒とセル成型ポット間の差は少なく共に実用性がある。
  2. マルチ(定植当年のみ使用)効果;播種=定植当年の生育の差は大きい。漸次その差は縮小するが、播種=定植2年後の規格内収量では、「使用/無使用」対比で114%(「ウェルカム」)~128%(「HLA-7」)と高い効果が認められる。
  3. 苗の植付け深さ;区間の生育の差は少ないが、深植えでは初期の生育および欠株の発生から不安定であり、また浅植えでは播種=定植1年後以降の生育および倒伏対応の面からの検討を要し、植え付けの深さはポット上辺から5㎝深位が良いと考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. 自家育苗苗または購入苗新植時に活用する。
  2. 育苗は、発芽まで28℃を目標に加温し、発芽後は無加温ハウスにて行なう。
  3. 播種当年に定植する。全面土壌改良を基本とし、フィルムマルチを使用する。
  4. フィルムには、幅10㎝位の+文字状の切れ目を入れて植付け、直後の覆土はしない。
  5. 倒伏防止措置を講ずる(本成績は定植当年から倒伏防止措置を行なった結果である)。
  6. 収穫期間は、慣行どおり生育量や根中糖分の状態により加減する。

平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:グリーンアスパラガスの育苗法改善による早期成園化(指導参考)
図表1 212121-1.gif
図表2 212121-2.gif
図表3 212121-3.gif
カテゴリ アスパラガス 育苗 栽培技術 早期成園化 土壌改良 播種

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