タイトル |
豆類の長期貯蔵条件とこれに伴う加工適性の変動 |
担当機関 |
北海道立中央農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
加藤 淳
目黒孝司
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発行年度 |
1999 |
要約 |
小豆は低温倉庫(15℃以下)での貯蔵により収穫後1年以上の品質保持が可能である。金時や手亡では貯蔵温度の影響を小豆より大きく受けるが、5℃貯蔵によりいずれの豆類でも収穫後2年程度の品質保持が可能である。
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背景・ねらい |
小豆および菜豆類の貯蔵中の貯蔵温度や包装形態が、加工適性に及ぼす影響を検討し、高加工適性を維持した豆類の長期貯蔵条件を設定するための指針を得る。
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成果の内容・特徴 |
- 小豆は収穫後1年目まで、東京に比べ道内の常温倉庫では煮熟増加比および種皮色のL*値(明度)の低下が小さい。低温倉庫(15℃以下)では、収穫後1年以上経過しても、5℃恒温庫では収穫後2年まで煮熟増加比およびL*値の大きな低下はみられない(図1・2)。
- 包装形態による影響として、真空包装により小豆種皮色のL*値(明度)の低下をやや抑制する効果が認められるが、煮熟増加比には差がみられなかった(図1・2)。
- 手亡は道内常温倉庫では収穫後1年以内に煮熟増加比が低下するが、低温倉庫では収穫後1年程度まで、5℃恒温庫では収穫後2年まで煮熟増加比の大きな低下はみられない(図1)。
- 金時は常温倉庫では収穫後1年以内に煮熟粒硬度が上昇するが、低温倉庫では収穫後1年程度まで、5℃恒温庫では収穫後2年まで、煮熟粒硬度の大きな上昇はみられない(図2)。
- 以上から、通常の流通形態である紙袋包装での、小豆、手亡および金時の高煮熟特性を維持し得る貯蔵条件を表1のように策定した。
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成果の活用面・留意点 |
- 高煮熟特性を維持し得る豆類の長期貯蔵条件の指針として活用できる。
- 小豆の貯蔵条件に関しては低温倉庫での品質劣化は小さかったが、長期にわたる貯蔵の場合には5℃貯蔵が望ましい。
平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分 課題名:豆類の長期貯蔵条件とこれに伴う加工適性の変動および煮熟特性の評価法(指導参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
加工適性
長期保存・貯蔵
評価法
品質保持
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