タイトル |
ピーマンの省力生産に向けた栽培法 |
担当機関 |
北海道立上川農業試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
黒島 学
長尾明宣
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発行年度 |
2000 |
要約 |
整枝処理による収量への影響は小さく、1本整枝の収量は側枝部分の割合が、4本整枝は主枝部分の割合がそれぞれ高くなる。整枝作業は1本整枝50cmで最も省力的となり、収穫作業時間には整枝処理による影響はみられない。
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背景・ねらい |
ピーマン栽培における従来の整枝法に新たな省力的整枝法を加え、収量性、作業性において比較検討を行い、その特性を明らかにする。また北海道におけるセル成型苗直接定植栽培の可能性について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 整枝法(表1、2、図1、2)
1)1本整枝・株間35cm:初期の整枝作業は栽植本数が多いためやや時間が掛かるものの、誘引を含めた整枝作業全体では4本整枝株間50cmの作業時間の59%で済む。収穫作業は4本整枝株間50cmより身体的負担のやや大きい姿勢での収穫が多い。 2)4本整枝・株間50cm:誘引作業は1本整枝株間35cmの298%の作業時間を必要とし、整枝作業全体においても1本整枝株間35cmの169%となる。しかし、収穫作業は生育後半には比較的身体的負担の少ない姿勢での収穫が多くなる。主枝由来の収量割合が高いため整枝作業において主枝の整枝・誘引は非常に重要である。 3)1本整枝・株間50cm:栽植株数および主枝数が最も少ない整枝法のため作業時間は最も短い。収穫作業は比較的低い位置に花・果数の分布割合が高く、1本整枝株間35cm同様に身体的負担のやや大きい姿勢での収穫が多い。
- セル成型苗直接定植栽培法(図3)
セル成型苗を4月上中旬に直接定植行った結果、収穫開始が6月中旬となる。定植時の128穴、72穴セルトレイにおける生育はほぼ同等である。収量は慣行苗5月定植と同等からやや多収となるが、慣行苗と比較して10節までの初期成育に徒長する傾向がみられる。
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成果の活用面・留意点 |
- ピーマンの整枝法選定の資料とする。
- ピーマンセル成型苗直接定植における資料とするが、定植後に草勢を抑え中庸な生育に保つ必要があり、これらの草勢管理技術については未検討である。
- 本成績はハウス栽培、品種「あきの」によるものである。
平成12年度北海道農業試験会議成績会議における課題名および区分 課題名:ピーマンの省力生産に向けた栽培法(指導参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
管理技術
栽培技術
ピーマン
品種
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