| タイトル | 林地の開発が気象環境に及ぼす影響 |
|---|---|
| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
斎藤武史元東北支所防災研究室 北田健二 松岡廣雄 東北支所防災研究室 大丸裕武 北田正憲 |
| 発行年度 | 1993 |
| 背景・ねらい | 北上山地では,古くからの放牧や戦後の畜産開発によって,多くの森林が草地となった。このため,稜線部付近では強風によって積雪が吹き飛ばされ,土壌凍結や風食によって,荒廃裸地とよばれる景観が広がった(写真)。本研究では,北上山地中部の早坂高原に試験地を設定し,これまで詳細な資料が少なかった荒廃裸地をとりまく気象環境の分布を明らかにした。 |
| 成果の内容・特徴 | 試験地は上明神山(1,148m)の中西麓の緩斜面である(図1)。図2に,試験地の植生の概要と風速の分布を示す。風速の測定は冬型の季節風がみられた1990年11月16日に行った。 基準点の日平均風速(14.4m/s)を100とした相対値で示してある。稜線部の風速は林内の5~10倍程度,山腹斜面でも林内の5倍程度になっている。荒廃裸地は,冬季の北西の季節風がぶつかる西向き斜面に集中している。図3は1990年12月18日と,1991年1月11日の積雪深と土壌凍結深の分布を示したものである。積雪深の大きな林内(写真)などでは,積雪の断熱効果で土壌凍結が抑えられていることが分かる。積雪と土壌凍結の関係をより詳細にみるために,図4では,1990年12月18日と,1991年1月11日の平均雪官深を横軸に,期間中の土壌凍結の進行を示す値として,△F(期間中の土壌凍結深の二乗の差)を縦軸にとってある。これをみると,約20cm程度の積雪深があれば,土壌凍結はほとんど進行しないことが分かる。 土壌凍結が荒廃を引き起こすことは確かだが,シバ草地より土壌凍結深が小さい荒廃裸地もあり,土壌凍結の深さが必ずしも荒廃の程度に一致するわけではない。現地の観察では,シバ草地ではコンクリート状の凍結が見られるのに対して,荒廃裸地では凍結土層中に明瞭なアイスレンズが発達している(写真)。このアイスレンズの存在が,植生の破壊や,表土の持ち上りを起こして風食を加速していると考えられる。荒廃過程には土壌凍結の深さだけでなく,表層植生による土壌凍結様式の違いが鍵を握っているらしい。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| カテゴリ |
| 木質系内装材料を建築材料に再利用 |
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