| タイトル | 山崩れは、いつどこで起きるか |
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| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
三森 利昭 大倉 陽一 北原 曜 |
| 発行年度 | 1998 |
| 背景・ねらい | 多雨で急峻な地形の我が国では、崩壊(山崩れ)により毎年多数の人命・財産が失われており、崩壊がいつどこで発生するかという予測技術の向上が重要な課題となっている。統計上では、崩壊は雨水を集める凹地形の斜面で発生しやすいことが認められているが、崩壊発生時刻と場所の予測は統計的手法では限界がある。そこで本課題では、雨水の地下浸透と斜面の安定性を組み合わせ、さらに地形の集水度も組み込んだ崩壊解析モデルを開発し、人工降雨による実大規模の崩壊実験とシミュレーションによる検証を行った。 |
| 成果の内容・特徴 | 崩壊実験は、図1に示すように、長さ5.5m、高さ3m、幅1mの実験土槽に砂をいろいろな厚さにして詰め、人工降雨装置により雨水を供給し、砂粒子間の孔隙を満たす間隙水圧の変化や崩壊土砂の移動速度と停止状況などについて観測した。その結果、土層厚が薄いものほど早く崩壊し、土層厚と崩壊発生までの時間は直線関係になった(図2)。 斜面位置によって土層厚を変えた場合では、土層厚の薄い部分から崩壊した。これは、土層厚の薄い部分では実験土槽の底に到達するまでの雨水の浸み込み時間が短いため、この部分で斜面安全率が低下しやすいことが原因であった。崩壊土砂の移動方向を、実験土槽内の土砂中の各所に目印を埋め込んでビデオ等で観測した結果、崩壊時のすべり面は円弧状となり、崩壊土砂は回転運動をしていることを確認した(図3)。これらの実験結果は、雨水の浸透と斜面安定を組み合わせた崩壊解析モデルによるシミュレーション結果とよく一致した。 次に、3次元で表現される平衡、集水、拡散の山腹斜面形を、集水度を導入して2次元の斜面形で計算する準3次元化手法を開発し、先に開発した崩壊解析モデルに組み込んだ。準3次元化手法の利点は、精度を落とさずに飛躍的に計算時間が短縮できることである。このモデルを用いて、斜面形が斜面安全率の変化に及ぼす影響についてシミュレーションより検証した。計算の結果、斜面安全率の低下は、地下水面の成長に呼応して集水、平衡、拡散の順に始まり、またこの順に斜面安全率が1以下となり、崩壊が発生するまでの時間が短くなることが確かめられた(図4)。 以上の成果は、土層厚分布、地形、土質などの調査により、崩壊発生時刻(累積降雨量)と崩壊発生場所の予測の可能性が高まった、という点で土砂災害の防止に有効であると考えられる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| 図表7 | ![]() |
| 図表8 | ![]() |
| カテゴリ |
| 広く、みんなで、着実に。荒廃した熱帯林の修復 |
| 山地小流域からの炭素成分の流出実態 |
| 高性能林業機械作業システムの構築 |