生食用ブドウの組織培養葉片からのエンブリオジェニック・カルス獲得法

タイトル 生食用ブドウの組織培養葉片からのエンブリオジェニック・カルス獲得法
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1995~1998
研究担当者 粟村光男
井樋昭宏
能塚一徳
平川信之
鈴木勝征
発行年度 1998
要約 生食用ブドウ品種「ピオーネ」、「リザマート」、「ネオ・マスカット」、「甲州三尺」の再分化能を持つカルス(EC)は、組織培養葉片由来のカルスから再分化した個体の組織を、再度カルス誘導することにより得られる。
背景・ねらい
ブドウにおいても他の果樹同様に、耐病性等従来の交雑育種法では得られにくい形質を付与するために、遺伝子組換え技術の利用が考えられている。しかし、その前段としての再分化系の確立が必須である。これまで、ブドウでの再分化系作出の報告例はあるものの、多くは醸造用品種や野生種を対象としたものであり、生食用品種の例は少ない。また、再分化個体の獲得効率が一般に低いことが問題となっている。
そこで、生食用品種を用い効率的なエンブリオジェニック・カルス(EC)の獲得法を確立する。なお、EC
とは、胚様体が誘導でき、再生能が高いカルスのことをいう。
成果の内容・特徴
  1.  従来の EC 獲得法(図1の点線部分)を改良した方法は以下のとおりである。培養葉片をカルス誘導培地に置床し、生成したカルスから再分化個体を誘導する。そのシュートを用いて再度カルスを誘導し、EC を分離、増殖する(図1の1)→2)→3)→4)の部分)。
  2.  この方法を用いると、EC獲得効率が高まり、これまで、EC 獲得の報告例がない生食用品種「ピオーネ」、「リザマート」でも EC が得られる(図2、3)。
成果の活用面・留意点
  1.  得られた EC を遺伝子組換えの材料として活用する。
  2.  培養葉片を用いることにより、周年で EC を獲得することが可能になる。
  3.  今後、適用品種を拡大し、培地中の植物ホルモンバランスと EC 獲得率との関係を検討する必要がある。
図表1 212953-1.gif
図表2 212953-2.gif
図表3 212953-3.gif
カテゴリ 育種 品種 ぶどう

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