糖尿病ラットにおける耐糖能異常と血管内皮障害のウンシュウミカンエキスによる発症予防効果

タイトル 糖尿病ラットにおける耐糖能異常と血管内皮障害のウンシュウミカンエキスによる発症予防効果
担当機関 (独)農業技術研究機構 果樹研究所
研究期間 2001~2002
研究担当者 松本光
杉浦実
生駒吉識
矢野昌充
発行年度 2002
要約 ウンシュウミカンエキスを長期間摂取させた糖尿病ラットでは耐糖能と血管障害が顕著に改善され、糖尿病やその合併症の発症予防に有効である。
キーワード ウンシュウミカン、糖尿病、糖尿病性合併症、動物実験、予防
背景・ねらい 果物は糖質、特に果糖が多いことから、一般には糖尿病の危険因子と捉えられることが多い。しかしながらこれまでの断面疫学調査結果から、ミカン高摂取群の糖尿病罹病率が有意に低いことが明らかになっている。そこで糖尿病モデル動物を用いて、糖尿病及びその合併症の発症予防効果について検討した。
成果の内容・特徴 1.
日本人に多いとされるⅡ型糖尿病(インスリン非依存型)のモデル動物である GK ラットでは、正常ラット群よりもグルコース投与後の血糖値上昇が著しいが(耐糖能の低下)、ウンシュウミカンエキス size="-1">注釈)を 10 週間摂取させると、摂取させない場合に比べて有意に血糖値の上昇が緩やかとなる(耐糖能の改善、図1)。
2.
STZ(ストレプトゾトシン)で誘発した糖尿病ラットでは、正常ラットに比べて著しく血管弛緩反応が悪くなるが(糖尿病性合併症の血管内皮障害の発症)、ウンシュウミカンエキスを10%及び3%含有する飼料を 10 週間摂取させると、摂取させない場合に比べて有意に血管弛緩反応が改善される(血管内皮障害の改善、図2)。
3.
これらの動物実験の結果から、ウンシュウミカンの摂取は糖尿病やその合併症(血管障害)の発症を予防する可能性を示している。
成果の活用面・留意点 1.
ウンシュウミカンを食べることが糖尿病やその合併症の発症予防につながる可能性が示唆されることから、今後、ヒトレベルでの研究を進める際に役立つ資料となる。
2.
本情報の研究成果はモデル動物を用いて得られたものであるため、ヒトでも同様の結果が得られるかどうかについては現時点では明らかでないことに留意する必要がある。
図表1 213083-1.jpg
図表2 213083-2.jpg
カテゴリ 温州みかん

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