タイトル | 264種類のSSRマーカーについてサクラ属標準地図上での座乗領域を同定 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所 |
研究期間 | 2002~2006 |
研究担当者 |
山本俊哉 西谷千佳子 |
発行年度 | 2005 |
要約 | アーモンド「テキサス」とモモ「アーリーゴールド」のF2集団6個体を用いて、合計264種類のSSRマーカーが、サクラ属標準地図上の67領域に位置付けられる。本標準地図上にマッピング済みの185種類のSSRマーカーと合わせて、約450種類のSSRマーカーの詳細な位置または領域を決定した。 |
キーワード | SSRマーカー、モモ、連鎖地図 |
背景・ねらい | モモ、アーモンド、スモモ、アンズ、オウトウなどサクラ属では、10種類以上の連鎖地図が作成され、200種類程度のSSRマーカーが開発されている。地図情報の統合により、合計で28種類の遺伝形質の場所が明らかになっている。ヨーロッパで、アーモンド品種「テキサス」とモモ品種「アーリーゴールド」のF2集団から作成されたサクラ属標準地図は、高密度でほぼ飽和の連鎖地図であり、185種類のSSRマーカーが位置付けられているが、有用形質のマーカー選抜やゲノム育種に利用可能なマーカー数は十分ではない。 日本(果樹研)、スペイン、フランス、イタリア、アメリカの各研究グループの共同研究により、ESTデータや濃縮ゲノムライブラリー由来の多数のSSRマーカーの領域マッピングを試みた。 |
成果の内容・特徴 | 1. アーモンド品種「テキサス」とモモ品種「アーリーゴールド」のF2集団の中から、サクラ属標準地図の67領域を区別可能な6個体を用いて、領域マッピングを行った。領域は平均で7.8cM、最大で24.7cMの地図距離を持つ。 2. 日本・果樹研を含む5か国の研究グループが共同して、EST由来の反復配列や濃縮ゲノムライブラリー由来のSSRマーカーなど合計401種類のSSRマーカーの領域マッピングを行い、そのうちの264種類の座乗領域を同定した(表1)。 3. サクラ属標準地図上にマッピングされている185種類のSSRマーカーと、今回領域が同定された264種類のSSRマーカーを合わせて、合計で約450種類のSSRマーカーの詳細な位置あるいは領域を決定した。 |
成果の活用面・留意点 | 1. サクラ属では、8つの連鎖群の相同性が保持されていることから、本SSRマーカーやその位置情報は、モモ、アーモンド、スモモ、ウメ、アンズ、オウトウなどの核果類果樹で利用可能である。 2. 存在領域が特定された有用形質では、強く連鎖するSSRマーカーを効率良く取得することが可能である。 3. 本研究で座乗領域が決定された264種類のSSRマーカーの塩基配列情報は、公的データベース(GenBank)に登録されている。 |
図表1 | |
カテゴリ | あんず うめ おうとう ゲノム育種 さくら すもも データベース 品種 もも |