DNAマーカー型一覧表解析のためのソフトウエアMarkerToolKit

タイトル DNAマーカー型一覧表解析のためのソフトウエアMarkerToolKit
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究期間 2007~2007
研究担当者 遠藤朋子
山本俊哉
清水徳朗
島田武彦
藤井浩
発行年度 2007
要約  DNAマーカーを多数の品種に適用して得られたDNAマーカー型一覧表に関する9種類の統計計算や書式変換を簡単な操作で実行するソフトウエアである。2倍体の生物に共優性マーカーを適用した結果であれば、生物種を問わず利用できる。
キーワード DNAマーカー、ソフトウエア、遺伝統計
背景・ねらい
 育成品種保護などを目的に開発されたDNAマーカーは多数の品種に適用され、それらの結果は一覧表に整理されて品種判別などに利用されている。ところが、DNAマーカー数や適用した品種数が増え、一覧表に記載されるデータ量が多くなると、統計計算やその前処理としての書式変換を表計算ソフトウエアのマニュアル操作で行うことが困難になる。そこで、DNAマーカー型一覧表の解析のために必要な9種類の計算処理を簡単な操作で自動的に実現するソフトウエアを開発する。
成果の内容・特徴 1.DNAマーカー型一覧表(表1)に関する下記の9つの計算を行うことができる。
(1) SSRマーカーの数値表記について、MinimalMarker(最少マーカーセット選択プログラム http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2005/fruit/fruit05003.html)の入力書式に合わせてアリルの表記順を昇順に並べ替えて出力する。
(2) 全ての2品種の組合せで判別可能なマーカー数を出力する。例えば、その組み合わせにおいて判別可能なマーカー数が0の場合は白抜きで表示される(図1)。
(3) 数値表記のマーカー型を文字表記に変換する。
(4) 各マーカーのアリル頻度、ヘテロ接合度、多型情報含有値を出力する。
(5) 各マーカーのマーカー型の種類と頻度を出力する。
(6) SSRマーカーのアリル間の数値の差の絶対値を出力する。
(7) SSRマーカーの数値表記を相対表記に変換して出力する。この場合、表1のすべてのマーカー型の数値を昇順に並べ替え、最上行のマーカー型の小さい側の数値を0とし、他のマーカー型との差で示す(表2)。
(8) 鵜飼の品種判別理論値(鵜飼, 2004)を出力する(表3)。この理論値が0に近いほど品種判別の精度が高い。
(9) 樹形図解析のためにアリルの存在を0/1形式で表記して出力する。
2.本ソフトウエアは、2倍体の生物に共優性マーカーを適用した結果であるならば、どのような生物データについても計算可能である。また、入力するマーカー型の表記方法は文字表記でも良いし、SSRマーカーのような数値表記でもよい。
3.本ソフトウエアは、Windowsマシンで動作し、データの入出力をMicrosoft® Excel 2003で行うことができる。また、計算の実行も全て簡単なマウス操作で行えるので、コンピュータの操作に不慣れな研究者でも容易に利用できる。

成果の活用面・留意点
1.マーカー型データ中には欠測値やヌル値を含まないことが必要である。
2.本ソフトウエアで計算可能なデータサイズは、マーカー数は250マーカーまで、品種数は500品種まで、また、アリルまたは遺伝子型数は1マーカーあたり62までである。
3.果樹研究所ホームページ(http://www.fruit.affrc.go.jp/)から本ソフトウエアをダウンロードできる。

図表1 213202-1.gif
図表2 213202-2.gif
図表3 213202-3.gif
図表4 213202-4.gif
カテゴリ DNAマーカー 品種

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