タイトル |
メドウフェスク主体集約放牧草の粗タンパク質画分の栄養特性 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター |
研究期間 |
2004~2007 |
研究担当者 |
大下友子
青木康浩
宮地慎
篠田満
秋山典昭
須藤賢司
松村哲夫
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発行年度 |
2007 |
要約 |
メドウフェスク主体集約放牧草は、早春と夏に繊維中の粗タンパク質(CP)割合が高い。短草多回刈生草摂取時は尿中窒素排泄割合が貯蔵飼料摂取時より高い。生草のTDN/CP比は平均3.2で、血中尿素態窒素含量はTDN/CP比が低下すると急激に上昇する。
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キーワード |
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背景・ねらい |
夏の集約放牧時には、搾乳牛の血中尿素態窒素(BUN)含量が上がりやすい。BUN上昇要因として放牧草の溶解性のタンパク質(SIP)含量やTDN/CPとの関係が指摘されている。そこで、メドウフェスク(MF)主体集約放牧草のCP画分の季節変動や、短草多回刈MF生草摂取時のBUNおよび尿中窒素排泄量とTDN/CP比との関係を検討し、放牧草CP画分の栄養特性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- プロットハーベスタで機械刈りした短草多回刈MF主体生草(MF率42.0-71.6%、設定刈取草高5cm、n=54、平均草丈30cm、CP含量:25.3%)のSIP、中性デタージェント不溶CP(NDICP)含量は、4.9-11.0%、4.0-10.4%の範囲にあり、MF主体集約放牧草(n=132、平均草丈20.9cm、CP含量:23.0%)と同様な範囲(SIP;4.6-12.4%、NDICP;4.3-11.7%)にある。
- MF主体集約放牧草は、溶解性のCPの割合(SIP/CP)が春先に高く、以後減少し8月に最低となり、秋に再び増加する。中性デタージェント不溶のCPの割合(NDICP/CP)は春先高く、6月に最低となった後、夏まで上昇し、秋に再び減少する(図1)。
- 短草多回刈MF生草のCPは乳牛の第一胃における分解速度が大きく(図2)、サイレージ等の貯蔵飼料に比べ、窒素摂取量あたりの尿中に排泄される割合が高い(図3)。
- 短草多回刈生草のTDN/CP比は平均3.2で2.5~4.8と貯蔵飼料よりも低い範囲にある。尿中窒素排泄量およびBUN含量は、飼料のTDN/CP比と負の相関が認められ、TDN/CP比が低下すると急激に増加する(図4)。
- 以上、MF主体集約放牧草のCPは、春先や夏は高い割合で繊維中に存在するが、9月以降はSIPとして蓄積される。短草多回刈MF主体生草のCPは、反芻家畜の第一胃内で急激に分解され、尿中に排泄される割合が高い。
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成果の活用面・留意点 |
- 集約放牧MF生草のCP画分の基準値として利用できるとともに、放牧草のTDN/CP比の季節変動に基づく飼料設計に活用できる。
- 窒素出納並びにBUNは去勢ヒツジ(n=262)を供して行った52回の消化試験の結果である。また、集約放牧草は幕別町忠類3農家で4カ年にわたる調査による。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
季節変動
飼料設計
乳牛
羊
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