南・東南アジア土着野菜の抗酸化活性の評価〔研究〕

タイトル 南・東南アジア土着野菜の抗酸化活性の評価〔研究〕
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究期間 2000~2002
研究担当者 Liwayway M.Engle(AVRDC)
佐藤隆徳
発行年度 2002
背景・ねらい ある特定の地域に適応し、利用されている土着野菜(indigenous
vegetable)は種類が極めて多く、それらの形態的・生態的特性に基づく栽培法や増殖技術、また栄養成分および利用法については、十分に解明されていない。そこで、南・東南アジアの土着野菜の有する潜在能力を明らかにするとともに、優良系統選抜指標としての利用の可能性を探るために、それら土着野菜の抗酸化活性を評価し、抗酸化成分含量との関係を明らかにする。

成果の内容・特徴
  1. 抗酸化活性は80%エタノール抽出液をロダン鉄変法で、全フェノール含量は同抽出液をフォーリン・デニス法で、共に分光光度計を用いて測定する。ビタミンC含量は、メタリン酸抽出液をRQflex
    plus (Merck、簡易迅速定量分析キット) によって測定するので、HPLC等高額機器を使わず、簡便に評価できる。
  2. Toona
    sinensis)、ワサビノキ(Celosia
    argentea)、シソ(Cajanus
    cajan)の新葉、イヌホウズキ(Zanthoxylum
    ailanthoides)、トウガラシ(Capsicum annuum)の新葉、モロヘイヤ(Corchorus
    spp.)の中に極めて強い抗酸化活性を示す品種・系統がある。また、抗酸化活性の高い土着野菜は、ビタミンC含量および全フェノール含量、あるいはそれらのいずれかが高い傾向がある(表1)。
  3. 抗酸化活性、ビタミンCおよび全フェノール含量は、同じ野菜であっても品種・系統間で大きな変異が認められるものがある(表2)。
  4. 土着野菜の優良系統選抜のために、形態的・生態的特性、収量特性の他に、抗酸化活性等も選抜指標として利用可能である。

成果の活用面・留意点 ビタミンCおよび全フェノール含量は、栽培時期および栽培条件等によって変動しやすいが、抗酸化活性は比較的安定している。選抜の際にはこれら変動にも留意すべきである。

カテゴリ 栽培条件 しそ とうがらし 品種 モロヘイヤ

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