硫酸カルシウム施用と砂地タマネギ、ダイコンの収量・辛味との関係

タイトル 硫酸カルシウム施用と砂地タマネギ、ダイコンの収量・辛味との関係
担当機関 静岡県農業試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約  砂地野菜栽培において、イオウ(硫酸カルシウム)施用量とタマネギ、ダイコンの収量・辛味との関係を調べた。タマネギの収量は1.8kgS/a、タマネギ、ダイコンの辛味は0.5kgS/aのイオウ施用により高まる。
背景・ねらい  砂地土壌は養分の保持力が極めて小さく、窒素や塩基成分とともにイオウの溶脱もかなり大きい。イオウは作物の生育に必須であり、窒素代謝にも関与している。さらにタマネギやダイコンの辛味とも関連がある。ところが、最近では硫安などのイオウを含む肥料の投入量が減少傾向にあり、砂地地帯ではイオウ欠乏が懸念される。タマネギ、ダイコンは砂地地帯で広く栽培され、その収量・辛味管理は砂地農業において重要な問題である。本課題では、イオウ施用とタマネギ、ダイコンの収量・辛味との関係を調べた。
成果の内容・特徴
  1. イオウ含有肥料の中では、硫酸カルシウムの施用がタマネギの収量増加に対して効果的である(図1)。ダイコンでも同様の傾向がみられる。
  2. タマネギではイオウ欠乏による生育不良の場合には、1.8kgS/aのイオウ(硫酸カルシウム)の施用により収量が回復する(図1)。
  3. タマネギ、ダイコンの辛味は、0.5kgS/aのイオウ(硫酸カルシウム)施用により増加する(図2)。
成果の活用面・留意点  土壌中の可給態イオウ量とタマネギ、ダイコンの収量・辛味との関係は未解明である。今後は、イオウの土壌診断技術を取り入れて、さらに効果的なイオウ施用方法を検討していく必要がある。
図表1 214750-1.gif
図表2 214750-2.gif
カテゴリ 肥料 だいこん たまねぎ 土壌診断 野菜栽培

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