産卵鶏に対する卵黄β-カロチンを増加させる飼料給与法

タイトル 産卵鶏に対する卵黄β-カロチンを増加させる飼料給与法
担当機関 神奈川県畜産研究所
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 飼料にβ-カロチンを添加して産卵鶏に給与すると、卵黄中β-カロチン含量は増加する。β-カロチンの添加量が増えると、卵黄中含量も増えるが移行率は低下する。また、β-カロチンの添加により、卵黄中ビタミンA含量も増加する。
背景・ねらい 種々の機能性物質を鶏卵へ移行させることにより、高付加価値卵の生産が可能となる。
β-カロチンは抗腫瘍性作用等の機能性を持つと言われれている。本試験では、このβ-カロチンに着目し、ビタミンA無添加の成鶏用飼料に10%β-カロチン製剤と、天然の材料として、β-カロチンを比較的多く含む植物である桑葉(乾燥、5%添加)と、海藻のドナリエラ粉末(5%添加)及びビタミンAを表1に示したように添加し、これを交雑鶏に8週間給与し、卵黄中β-カロチン及びビタミンA含量を測定し、卵中への移行量を検討した。
成果の内容・特徴
  1. β-カロチンの添加により、卵黄中β-カロチン含量は増加し、100ppm添加で卵黄100g中約650μgであった。β-カロチン添加量を増やすと、卵黄中含量もある程度増えたが、移行率は低下した。(表2)
  2. ドナリエラの5%添加はβ-カロチン100ppmと同程度、桑葉の5%添加は対照の約2倍の移行量となった。(表2)
  3. ビタミンA添加量が多くなるにつれ卵黄中β-カロチン含量が増加する傾向を示した。(表3)
  4. 卵黄中β-カロチン含量は2週までに大きく増加し、その後は8週までほぼ一定か、漸増する傾向であった。
  5. β-カロチンの添加により、卵黄中ビタミンA含量も増加し、添加量が増えると卵黄中含量も増加した。(表2)
  6. 産卵及び卵質成績は、β-カロチンの添加によって大きな影響を受けなかった。(表4)
成果の活用面・留意点 β-カロチンを100ppm添加した場合、飼料代は対照飼料の約1.5倍となったので卵の販売価格を考慮してβ-カロチン添加量を決める必要がある。また、β-カロチンを効率的に移行させるには充分なビタミンA添加が必要である。
図表1 214836-1.gif
図表2 214836-2.gif
図表3 214836-3.gif
図表4 214836-4.gif
カテゴリ 乾燥 機能性 高付加価値

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