タイトル |
細胞培養によるブルーベリー色素の生産 |
担当機関 |
千葉県農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
ブルーベリー葉由来の細胞をカルス化し、小集塊選抜と液体培養により、アントシアニン色素を高生産する培養細胞系統を得た。培養細胞生産色素は黄色系フラボノイドを数種含有していた。
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背景・ねらい |
抗酸化能等の機能性を有する色素として注目されるブルーベリー色素を、細胞培養により大量生産する技術を確立する。このため、色素高生産細胞系統を作出し、その液体培養系を確立するとともに、バイオリアクターによる大量培養条件を見いだす。また、生産色素を食品素材として利用するために、色素の成分組成等を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- ラビットアイ系の`ティフブルー'葉由来のカルスより色素生産細胞を選抜し、さらにカルス小集塊選抜法によって、暗黒下で色素を高生産する細胞系統を得た。次いで、液体培養による小集塊選抜法で色素生産効率および増殖能の高い系統を得た(表1)。
- バイオリアクター(エアリフタータイプ、2L規模)を用いた色素生産には、培地中のリン酸カリウム含量をMS基本培地の2倍、チアミン塩酸塩含量を10倍とする培地が適していた(表2)。また、同培地を用いた還流流加培養により、高密度な色素生産細胞培養が可能となった。
- 培養細胞が生産するアントシアニンは果実と組成が異なり、2種のアントシアニンが主成分であった(図1)。また、色調はやや黄色を帯びた赤色で、数種のフラボノイドを含んでいた(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
色素生産細胞系統の作出技術は、他の植物組織における色素生産に応用できる。今後、コスト面の軽減を検討する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
機能性
コスト
ブルーベリー
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