タイトル |
ブロッコリーの品質保持に適する機能性フィルムの検索 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1995~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
ブロッコリーを各種機能性フィルムにより密封個包装し、品質保持効果の高い包装資材を検索した。その結果、直鎖低密度ポリエチレンフィルム(酸素透過量7000CC/m2・24hr・atm・16℃)又はポリメチルペンテン系フィルム(酸素透過量11000CC/m2・24hr・atm・16℃)が有効であった。
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背景・ねらい |
ブロッコリーは、現在多くの場合ダンボール箱詰めによる出荷形態をとっているが、近年輸入品が急増しており、それらに対抗するためには品質の向上が図られるような新たな出荷形態が必要とされている。その対策として、適当な機能性フィルムにより個包装し、包装内を品質保持に適するガス環境にしてバラ詰め出荷する、新しい高品質・省力出荷技術を開発するため、10種のプラスチックフィルムを用いて個包装に適する包装資材を検索した(表1)。
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成果の内容・特徴 |
- 厚さ15μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルム又は厚さ34μmのポリメチルペンテン系フィルムが個包装に適し、花蕾の黄化及び異臭の発生が抑えられ、アスコルビン酸などの内容成分の減少も抑制された。
- 上記のフィルムを用いると、5月収穫で15℃保管した場合4日間、20℃又は25℃保管した場合2日間(表2)、12月収穫で10℃又は20℃保管した場合6日間程度品質が保持されることが明らかとなった(表3)。
- ブロッコリーを個包装した場合、品質保持に適する包装内ガス組成は、およそ二酸化炭素3~6%、酸素が2~5%となった。
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成果の活用面・留意点 |
流通中の温度変化が品質保持性に与える影響、フィルムの機械適応性や商品性に係る物理性並びに自動包装ライン等の大きな設備投資を伴うので、稼働率を含めた経済性及び適正導入規模の検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
機能性
出荷調整
ばら
品質保持
ブロッコリー
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