| タイトル |
タラノキ「蔵王系」の不定胚誘導と増殖 |
| 担当機関 |
山梨県総合農業試験場 |
| 研究期間 |
1997~1998 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
タラノキ「蔵王系」の新芽葉柄部から得られたカルスを不定胚誘導培地で培養すると約5ヶ月間でECを経由して不定胚を形成し、これが茎葉を分化し増殖していく。この分化した培養苗を約3週間馴化後、鉢上げして約1ヶ月間育苗すると圃場への定植が可能な苗となる。
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| 背景・ねらい |
タラノキ「蔵王系」は、「新駒」に比べ立枯疫病に対して抵抗性を有する系統である。「新駒」ではすでに不定胚による増殖技術を確立してきたが、「蔵王系」はまだ確立されていない。そこで、「蔵王系」のタラノキについて組織培養を利用して培養苗を大量増殖するため不定胚由来の増殖方法を確立する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 「蔵王系」に増殖の元となる不定胚を形成させるためのカルスを誘導するには、新芽の葉柄部を培養部位としてMS培地に 2,4-D1mg/l、BA 0.1mg/l を添加した培地で約1ヶ月間培養する(表1)。
- 誘導したカルスに不定胚を形成させるには、MSにアスパラギン 300mg/l、グルタミン 450mg/l を添加した培地にカルスを移植して約5ヶ月間継代培養するとembryogenic カルス(EC)を形成し、このECから多数の不定胚を誘導できる。EC形成率はまだ低い(表2)。
- 不定胚をMS培地に移植すると「新駒」の不定胚と同様に二次胚を同調的に形成しながら分化し、大量増殖する(表3)。
- 培養苗は、バーミキュライトを用土とした容器内で約3週間馴化後、鉢上げして約1ヶ月間育苗すると圃場定植が可能となる(表4)。
- 不定胚による増殖率は、分化初期の不定胚1個体から1ヶ月間に6.7個体(10個体の平均値)の分化個体が得られたことから1ヶ月間に6倍程度である(図1)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 葉柄由来カルスからのEC誘導の再現性について検討中である。
- 不定胚誘導培地に移植する時、カルスは葉柄から切り離した後に培地に置床する。
- 得られた培養苗は、元株に対する変異の有無及び立枯疫病に対する抵抗性の程度については未確認である。
- 培養苗を用いた種根増殖についてはまだ実施していない。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| カテゴリ |
育苗
栽培技術
たらのき
抵抗性
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