生理機能性を有するめん類の開発

タイトル 生理機能性を有するめん類の開発
担当機関 東京都立食品技術センター
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1997
要約 ダッタンソバの製粉過程におけるルチン、たんぱく質、ミネラルなどの成分含量や生菌数およびルチン分解作用の抑制方法について検討した結果、マイクロ波処理によりルチンを損なわない殺菌が可能である。
背景・ねらい めん用素材で、生理機能成分を比較的多く期待できる穀物にダッタンソバ(別名ニガソバ)がある。種子中にはルチンが多く含有され、血圧低下や血管強化などの機能が知られていたが、最近では血糖値低下作用のあることも報告されるようになり、新しい機能性が注目されている。そこで、ダッタンソバの製粉過程とルチン含有量などの成分値との関係、ルチン分解酵素作用の抑制方法について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 製粉過程別に粉を挽き分けたものにつき、水分、たんぱく質などの成分を分析した結果、種実の中心部分よりも殼に近い部分の方が、無機成分を含む諸成分が多い傾向にあった(図1)。また、生理機能成分として注目されるルチンは、殻を除いた外皮部に特に多いことが明らかとなった(図2)。
  2. 中心から殻にかけての5段階の粉の色調は、中心部(一番粉:試料1)の白色に対し、二番粉以下徐々に黄褐色となり、末粉(試料5)が最も黄褐色を帯びた。製粉歩留りは、7割前後で、ソバと同じかやや低い程度であった。
  3. マイクロ波処理玄穀を同様に製粉したものにつき、ルチン、生菌数を比較した結果、処理により生菌数は低下した(図3)。ルチン含量は未処理のものとの差は明瞭ではなかった(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. マイクロ波処理の粉については、分解酵素は失活していると考えられるので、製めん時に加水した後にルチン含有量の差が現れるものとみられ、今後は生めん試料について測定する。苦み軽減については、さらに他の方法を検討する。
カテゴリ 機能性 そば

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