温州みかんの栄養診断のための簡易デンプン測定法

タイトル 温州みかんの栄養診断のための簡易デンプン測定法
担当機関 静岡県柑橘試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 温州みかんの樹体内の貯蔵デンプンはヨウ素デンプン反応を利用した簡易法で分析しても高い精度で含有率を推定でき、樹体の栄養診断に利用できる。
背景・ねらい 温州みかんは秋期から冬期にかけ貯蔵養分として炭水化物を根に蓄積し、その含有率は樹体の栄養状態を判断する重要な指標の一つである。しかし、炭水化物の分析には長時間を要し、複雑な分析テクニックが必要なことから、生産現場ではほとんど活用されていない。そこで、生産現場でも栄養診断ができるよう、炭水化物の主成分であるデンプンを簡易・迅速に測定できる方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. ヨウ素デンプン反応を利用した簡易・迅速なデンプンの測定方法は乾燥・粉砕した試料を熱水で30分間糊化後、ろ過または遠心分離で上澄み液を分離する。これに0.05mol/lのヨウ素溶液を2ml添加することで紺色に呈色させ、50mlに定容したのち分光光度計660nmで測定する(図1)。
  2. 温州みかんの根について、本法と従来法(図1)による分析を行った結果、両者の分析値との間の寄与率は0.96(n=43)、回帰式(y=bx+a)の係数b、aの信頼度95%信頼区間はb=1.21±0.075、a=0.148±0.277、回帰の標準誤差は0.587であった(図2)。
  3. 同様に枝についても、その寄与率は0.93(n=41)、回帰式の係数b、aの信頼度95%信頼区間はb=1.14±0.106、a=0.0066±0.173、標準誤差は0.272であった(図3)。本法はウォーターバス・ろ紙・メスフラスコ・分光光度計および試薬(ヨウ素溶液・希塩酸)があれば生産現場技術員の誰でも測定でき、危険な薬品や難しい分析テクニックも必要としない。従来法では、1点分析するのに約9時間要していたが、本法では1時間程度で測定できる。
成果の活用面・留意点
  1. 本法は簡易・迅速に測定できるので、多数の試料測定が可能である。
  2. 測定には乾燥・粉砕した試料を用いる。
  3. 温州みかん以外の果樹にも応用可能と考えられるが、同じデンプン含有率でもアミロースとアミロペクチンの含有比が変わると発色程度が異なる。
図表1 215758-1.gif
図表2 215758-2.gif
図表3 215758-3.gif
カテゴリ 肥料 温州みかん 栄養診断 乾燥

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