| タイトル |
牛ふん堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係 |
| 担当機関 |
長野県畜産試験場 |
| 研究期間 |
1998~1998 |
| 研究担当者 |
|
| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
牛ふん堆肥水抽出液の化学性と発芽試験におけるコマツナの根長(生育阻害性の指標)との関係を解析した結果、根長は抽出液のアンモニア態窒素濃度、フェノールカルボン酸濃度、EC、pHを説明変数とする重回帰式(R2=0.82)により説明可能であった。
|
| 背景・ねらい |
未熟な家畜ふん堆肥の作物に対する生育阻害性の評価は、堆肥の製造管理や圃場での利用法を決定するための情報として役に立つ技術である。一般に、未熟な家畜ふん堆肥が作物の生育を阻害する要因は、揮発性脂肪酸、フェノールカルボン酸、アンモニア態窒素等の生育阻害性物質が直接に作物に作用する場合と、易分解性有機物が土壌中で急激に分解することによって起こる窒素飢餓のように間接的に作物に作用する場合との2つに大きく分けることができる。 ここでは、未熟な牛ふん堆肥の直接的な生育阻害性を簡易に判定する技術を開発するため、長野県内の酪農家から収集した牛ふん堆肥を対象に、堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係について検討した。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 方法:長野県内の酪農家から収集し、凍結粉砕処理を行った上で冷凍保存(-25℃)しておいた牛ふん堆肥77点を対象に、堆肥水抽出液(抽出比,現物:純水=1:3)の化学性(表1)とコマツナ種子に対する生育阻害性を調べた(図1,図2)。
- 生育阻害性の分布:牛ふん堆肥水抽出液の生育阻害性をコマツナの発芽率と根長により評価すると、発芽率が良好でも根の伸長が阻害される場合があり(図2)、牛ふん堆肥の幼植物に対する生育阻害性検定において、根長は発芽率よりも検出感度が高い指標であると考えられた。
- 化学性と生育阻害性の関係:牛ふん堆肥水抽出液の化学性分析項目とコマツナの発芽率および根長との関係を単相関分析および重回帰分析により解析した。単相関分析の結果、発芽率および根長に対して、堆肥抽出液のEC(電気伝導度)、アンモニア態窒素濃度、揮発性脂肪酸(VFA)濃度およびフェノールカルボン酸(PC)濃度が有意な負の相関(1%水準)を示した(表2)。また、重回帰分析(変数減少法)の結果、発芽率ではアンモニア態窒素濃度およびPC濃度を説明変数とする重回帰式( R2=0.804)が得られ、根長ではアンモニア態窒素濃度、PC濃度、EC、pHを説明変数とする重回帰式(R2=0.815)が得られた(表3)。
|
| 成果の活用面・留意点 |
牛ふん堆肥は、副資材として稲わら、籾がら、おがくず、樹皮、牧乾草(牛が食べ残したもの)が単独あるいは複数で用いられていたものを対象にした。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| 図表4 |
 |
| 図表5 |
 |
| カテゴリ |
こまつな
乳牛
|