迅速免疫ろ紙法(RIPA)による蚕核多角体病ウイルスの検出

タイトル 迅速免疫ろ紙法(RIPA)による蚕核多角体病ウイルスの検出
担当機関 茨城県農業総合センター園芸研究所
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 迅速免疫ろ紙法(RIPA)は、へい死虫や薄皮繭から蚕核多角体病ウイルス(NPV)を検出することができる。これはろ紙上で抗原抗体反応を行う操作の簡易な診断法である。
背景・ねらい 蚕ウイルス病防除のために指導機関では血清学的な蚕病診断を実施しているが、養蚕農家の大部分では蚕病等の異常蚕が発生しても原因を究明しないまま処理するために被害が増大したり、次蚕期に同じ病気が再発している。そこで、農家自らが蚕ウイルス病の発生を把握して蚕病防除に役立てるため、簡易な診断法の実用化を目指した。
成果の内容・特徴
  1. 本法は白色ラテックスをろ紙に固定し、検査試料と着色ラテックスを展開させてろ紙上で抗原抗体反応を行う検査法である。核多角体病ウイルス(NPV)の検査が可能な試料は、アルカリ溶解した多角体液、核多角体病で死亡した蚕児、および繭中へい蚕である。
  2. 抗体は血清抗体、モノクローナル抗体が使用できる。着色ラテックスには100μg/ml、白色ラテックスには1mg/ml濃度で抗体を結合させる。検査用緩衝液には2-メルカプトエタノール、ポリビニルピロリドン40が含まれている必要がある。EDTAは含まれていた方が感度が向上する(図1)。
  3. NPV感染蚕を試料とする場合、試料を磨砕して2時間後に着色ラテックスを混合し、1時間放置後にNPV抗原を検出できる。また、試料を磨砕後一夜冷蔵することにより、着色ラテックス混合後の放置時間を短縮できる(図2)。
  4. 感染蚕磨砕液を640倍に希釈しても検出できる感度がある。3齢起蚕にNPVを接種した蚕からは、接種後42時間では検出できないが66時間で検出できる。この検出可能な感染時間はMO法やELISAと同じである(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 操作が簡易で、肉眼で判定できるので、農家で病蚕の検査を行うことができる。
図表1 216110-1.gif
図表2 216110-2.gif
図表3 216110-3.gif
カテゴリ 病害虫 カイコ 防除

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