| タイトル |
マーケティングにおける国産米と輸入米の多面的比較評価 |
| 担当機関 |
三重県科学技術振興センター |
| 研究期間 |
1999~1999 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1999 |
| 要約 |
米購入時の輸入米に対する国産米の評価(市場評価、外部経済効果など)について対応分析を行った。多数の評価要因は食糧安全保障などから形成され評価の高い「米基本機能型」、米の味などから形成される「消費食糧機能型」、水田の持つ諸環境要因などから形成され比較的評価の低い「環境保全機能型」の3つに類型化される。
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| 背景・ねらい |
WTOの見直しが迫っているが、国内産地は関税化に移行した輸入米への対応というグローバルな視点からのマーケティング展開が必要になると考えられる。このため、輸入米に対する国産米の様々な評価の比較を通じ、米のマーケティングをどのように展開するかについて、三重県民への意向調査に対する対応分析から検討する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 既存の文献などから11の米評価要因を取り上げ消費者と農家に対して『国産米を高く買ってくれる理由になるか』の質問から分析を行った。
- 評価要因は安全性や信頼性(安全信頼)、米の食味(味)、購入時の新鮮さ(新鮮)の3要因を直接的市場評価として、また災害時等の食糧安全保障機能(食糧安全)、田園景観の維持形成機能(田園景観)、洪水などを防止する国土保全機能(国土保全)、大気や水質の保全・浄化機能(大気水質)、安らぎや休養休息機能(休養)、子供の情操教育などの教育機能(教育)、稲作文化を守る機能(稲作文化)の7要因を稲作による外部経済(嘉田の整理による)とし、さらに地域産業の維持機能(地域産業)を加えこれを比較検討する。
- 対応分析とクラスター分析結果から、稲作という営みに起因する「米基本機能型」、消費者を中心に米の製品及びこの付随的機能としての評価が行われる「消費食糧機能型」、場としての水田の存在によってもたらされる「環境保全機能型」に類型化できる(図1)。
- 評価尺度のベクトル方向と比較すると、農家の食糧安全、国土保全、田園景観、地域産業、稲作文化、新鮮及び消費者の食糧安全は「非常にそう思う(非常に購入理由になる)」とほぼ同一方向であり、「米基本機能型」は評価が高いと考えることができる。また、消費者の味、安全信頼、新鮮、農家の安全信頼、味の「消費食糧機能型」評価ベクトルは、「かなりそう思う(かなり購入理由になる)」に近く、「米基本機能型」に次ぐ評価と捉えられる。一方、「環境保全機能型」のベクトルは「否定的回答類型」に近く、「米基本機能型」や「消費食糧機能型」に比べ評価が低い(図1,図2)。
- 特に食糧安全保障は消費者、農家とも大きな評価ベクトルを同一方向に形成し米の基本機能であるとの認識が一致しており、輸入米に対応していく上で不足時の米の優先的供給契約など組み込んだ商品提供や販売システムの確立が有効であると考えられる。
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| 成果の活用面・留意点 |
農家を含む三重県民全体を対象としたランダムサンプリングに基づく分析結果である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
水田
良食味
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